内容説明
沖縄で最高裁の判事が殺された。判事はなぜ死なねばならなかったのか。東京地検、法務省、内閣情報室、警視庁、あらゆる国家権力を巻き込みながら潜行していく巨大な陰謀がついに暴かれる。現役敏腕弁護士作家ならではのリアリティ。司法制度を根本から問い日本を震撼させるリーガル・サスペンスの最高峰。
著者等紹介
中嶋博行[ナカジマヒロユキ]
1955年茨城県生まれ。弁護士。早稲田大学法学部卒。横浜弁護士会に所属しながら’94年『検索捜査』(講談社文庫)で第40回江戸川乱歩賞を受賞の後、作家としても活躍中。現役弁護士ならではのリアリティと高い作家性とで、リーガル・サスペンスの旗手として高い評価を得ている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
161
お気に入りさんお勧めの本です。読み出がありました。私はむかし中嶋さんの本は「検察捜査」と「違法弁護」を読んだきりすっかりご無沙汰していました。先日お気に入りさんがこの本を推薦してくれたので読み始めたら700ページあるのですが久しぶりに時間を忘れて読み込んでしまいました。陪審員制度をめぐる暗闘で犯罪まで起きるということです。この分野にはやはり読者が少ないのかもしれないですね。私は「グレシャム」も好きでしたので、興味深く読みました。2016/10/04
金吾
27
登場人物が多いので、やや戸惑いますが、話のスケールや展開は面白いので、長編でも一気に読めてしまいます。2025/05/04
来訪者
10
最高裁判所の調査官が主人公という私は今まで手を付けた事のないジャンルなので新鮮でした。ミステリーというよりサスペンスの方がしっくりくるかもしれません。長編である事、物語が日米経済問題まで巻き込んでいる事、最高裁判事の殺害という壮大な作品です。被告、原告にもなった事もなければ法曹界で勤務した事もないので想像力を必死に働かせながらだったので読み応え有りました、時間もかかりましたけど。2012/08/10
めぐみ
8
司法三部作の第三作。第一作から二作、三作と情報量がどんどん増えているけれど、小説を書き慣れてきた感があり、エンターテイメント性も増しているので読みやすかった。人物の掘り下げには重点がおかれないため、特に女性キャラクターに魅力が感じられないこと、及び犯行のトンデモ具合は相変わらずだけど(笑)まだ今作の主人公は親しみやすかったほうかしら。裁判員裁判が軌道に乗り、次の段階に進もうとしている今、著者の新しい作品が出ないかと期待。2013/10/07
Masaru Yamada
7
まさに司法戦争と呼ぶべき、最高裁判所、検察、警察、弁護士会それぞれの立場が垣間見れた秀作でした! 一見の価値ありです(^_-)2013/01/16