内容説明
ある殺人を告白した“手記”の小説化を極秘に依頼された作家カール。だが作品の出版を前に編集者は殺され、カールも命を狙われる。一体、手記の筆者は誰だ?真相を追うカールの前に現れた、殺人者の驚愕の正体とは?MWA受賞のD・ハンドラーが親友の作家と組み、権力と富の巨悪を描く、超弩級サスペンス。
著者等紹介
アンドルース,ラッセル[Andrews,Russell]
デイヴィッド・ハンドラーとピーター・ゲザーズの共同執筆作品のペンネーム。デイヴィッド・ハンドラー“スチュワート・ホーグ”シリーズで知られるベストセラー作家。著書に『フィッツジェラルドをめざした男』(MWAオリジナルペーパーバック大賞受賞)『女優志願』『自分を消した男』他がある。コネティカット州在住。ピーター・ゲザーズ テレビ・映画の著名脚本家であり、小説家。著書に『ゲッティング・ポイント』『パリに恋した猫』『猫と暮らしたプロヴァンス』他がある。ニューヨーク在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
siva
3
邦題がよくないな。「神の怒り」って話の内容を違う方向に想像させそう。ある手記の小説化を依頼されたが周囲の人間が殺され、自分も命を狙われ殺人犯として追われ・・と設定も進み方もなんとなく見覚えのあるような内容だが、長い割にどんどん読める。黒幕の正体は結構早い段階でわかってくるけれど、この人はそうだったのか!という驚きも。どんでん返しというほどではないが面白かった。映画にしてもよさそう。2014/02/17
Jimmy
0
この長さを飽きさせない面白さは十分、でしたがどこか一本調子でしたね。敵役や脇役たちの動きが並行して綴られますが、軸がやはり逃避行一本ですので、謎が謎を呼ばないというか、謎が復層しないというか。大ネタは途中で想像ついてしまいましたが、クローザーの正体はなかなかでした。ヒントはちゃんとあったのに、ですね。やっぱりハンドラーは上手いなぁ。きっと友達のアイディアやプロットをハンドラーが文章にした、マンガの原作と作画、みたいな関係なんでしょうかね。2012/12/29
yos
0
なんで上下巻にしなかったのかよくわからない。長編だが、冗長に感じたのはわずか一カ所だけ。これだけ長いと伏線も半端ではなく、初めのうちは何が何やらさっぱりわからない。そのうちに、一本ずつ糸が繋がってくるから、おもしろい。登場人物も、欠点はあるけれど魅力的な主人公、なかなか元気でいいところのある別れた妻、男にも女にも化けられる美しく手強い殺人者と各種取りそろえていてお好みのまま。追いつめる側と追いつめられる側の息が詰まるような駆け引きもよろしい。長文読むのが苦にならない人なら、お薦め。2001/08/10