講談社文庫<br> ゴーストバスターズ―冒険小説

講談社文庫
ゴーストバスターズ―冒険小説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062730204
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

アメリカがまだ若く、人々に力と勇気が満ちていた時代。ブッチとサンダンスは列車や銀行を襲い、追手と戦うのを仕事にしていた。しかしある日、二人は噂に聞いた謎のゴーストを探しアメリカ横断の旅に出る!全編を貫くパロディー精神。そして詩情も豊かな言葉遊び。21世紀文学を予言する著者渾身の力作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田氏

15
おそらく初期のほうが刺激の意味では濃い作品が多いのだけれど、高橋源一郎という人が分泌する文学汁的なものの濃さとしては、本作はけっこう濃い。相変わらず鳥山キャラとか西部開拓アウトローとか歴史的な俳-JINとかを使って好き勝手しているのだけれど、なのに全体的に静謐(地味、というかもしれない)で、ポストモダン味の薄まったそれは、幻想小説の趣すらある。その中に挟まれる一篇は、タカハシさんなる物書きが「正義」と「悪」についてあれこれ懊悩する。文中の言葉を信じるならこれは私小説で、著者自身の実際の懊悩だったのだろう。2024/11/30

しまうま

4
改めて、高橋源一郎という作家のポテンシャルに驚いた。たぶん高橋さんみたいなタイプの文章って、中島らもやカートヴォネガットと一緒で、ガハハと笑い飛ばしながら読むのがいいんだろうなと勝手に推測する。僕も基本的に同じスタイルなんだけど(同じでありたい、と思っている)「文学なんてちゃんちゃらおかしいぜハハハ」路線で猛進しながらも、文学が好きでたまらない、というのが本書のような気がする。だから文学ちゃんちゃら路線を走っていない人がコレを読んでしまうと「松尾芭蕉をバカにすんじゃねぇよ高橋ファックだよ」2012/11/02

2
ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドのアメリカ横断から始まり、BA-SHOとSO-RAは後に『奥のコンクリート道(コンクリ道)』として纏められるHAI-KAIの旅路を辿り、銀河鉄道888は満天の夜空を駆け抜け、ニコチャン大王が降り立ったペンギン村に陽は落ちる。なんのこっちゃ。タカハシさんは「正義の味方」超人マンである。「正義の味方」超人マンは正義について、そして悪について考えるのだ。尚、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドは実在の人物だが、ある名画の主人公でもある。「明日に向って撃て!」である→2025/04/23

午後

1
「ペンギン村に陽は落ちて」の章の死の描写がすさまじい。いつか僕が死ぬ時も、こんな感じなのかしら、と思えた。最高にロマンチックな、これ以上ないくらいロマンチックな小説だった。2017/04/19

天城春香

1
「失われた○○を求めて」2017/03/01

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