内容説明
出口なき闇の時代、もはや有事といってよいほどの混迷を極める現代。いったい私たちはどこへ向かっていこうとしているのか。そしてどこに辿り着こうとしているのか。法然、親鸞の思想の核心をなす「他力」につき動かされた著者が、困難な時代を生きぬくための一〇〇のヒントを提示した、必読のベストセラー。
目次
「他力」、という不思議な感覚
「できないものはできない」と思う
「非常時」を生きぬく強い思想
「本願他力」こそ生命力の真の核心
私を支えてくれた三人の言葉
法然はなぜ確信をもって人々に語ったのか
目に見えない大きな力を実感する
向こうからやってくるもの
人事をつくすは、これ天命なり
「他力」の道もまた難きかな〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
79
『諦める』→『明らかに究める』。諦めきったところから、物事が『明らか』になり、それを『究め』きったところに真実がある。呻ったと同時にこれが一番印象に残りました。奥が深くて凄く楽しいです。2019/10/20
そら
46
世代が違うので、五木さんは初読みです。謙虚さ、優しさ、頭の良さ、考察力、、、すべてが、人間的に素晴らしい。。生きるヒントをたくさんいただきました!きっと読者は読んだ後に自分なりの解釈をして自分に合うように、一人一人がそれぞれに深めていくのだと思います。そういう意味では、世代も国境も時代も超えるバイブルだと言っても良いのでは?(ほめ過ぎ?(^^♪))誰か読んで〰、語りたいわ(笑)2019/10/21
団塊シニア
44
「人間はただ無為に生きるだけでも大変なことです、一生に誇るべきことを成し遂げた人は謙虚に感謝すればよい、もしできなくても恥じることはない生きることそのものが大変なことです」一連の人生観には救われます。2013/03/08
SOHSA
35
一見、五木寛之氏による人生論の書のように見えるが、むしろ氏自身の告白論のようにも読める。本書が出版されたころは20世紀末であり、オウム事件や阪神淡路大震災の記憶も生々しい時代で、未来に対する漠然とした不安が立ち込めていたようなときではなかったか。あれから15年、今読んでもキラリと輝く言葉がそこここにある。2013/10/17
Willie the Wildcat
27
(『言葉の力、生きる力』の紹介)『他力』を誤解していた。自力があっての他力。以前説法を受けた「生かされている」と通じる気がした。どのような状態であれ自分を受け入れ、愛し、信じる。そこで”何か”が自分を支える。印象深いのは明治維新後日本が失くしたもの、への視点。「大量生産による五感」と「近代化による人とのつながり」。しばしば耳が痛い点も・・・。一方、「延命・選択」については頭では理解できてもいざ家族が直面したときにどうか、は私の場合疑問。そんなに割り切れないでしょうね。2011/12/13
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