内容説明
LD児、ADHD児たちは「障害者」なのか!?彼らが将来、社会で自立するために親や教師がすべき支援とは、障害者ではなく「個性的な人」と認められる教育を求めることだ!子供の心がわかる話題の本。
目次
第1章 LD・ADHDを理解する
第2章 LD・ADHDの歴史をたどる
第3章 LD・ADHDの実態と定義
第4章 なぜLD・ADHDになるのか
第5章 LD・ADHDへの気づきと判断
第6章 LD・ADHDへの対応―個性とのつきあい方
第7章 LD・ADHDよ、世界へ羽ばたけ
資料 LD・ADHDへの気づきのために―教師の目から見たチェックリスト
著者等紹介
上野一彦[ウエノカズヒコ]
1943年、東京都に生まれる。東京大学教育学部、同大学院を修了後、東京大学助手、東京学芸大学講師を経て、東京学芸大学副学長。早くからLD教育の必要性を主張。その支援教育を実践するとともに啓発活動を行い、1990年、全国LD親の会、1992年、日本LD学会設立に関わる。文部科学省「特別支援教育の在り方に関する調査研究」などの協力者会議委員を務める。東京都「心身障害教育改善検討委員会」委員長。日本LD学会会長。学校心理士、LD教育士スーパーバイザー
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感想・レビュー
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コウメ
39
LDやADHDの存在は、これからの個性を尊重する教育の在り方を考える貴重なモデルといえる。/部屋がゴチャゴチャしていたり、探すのに時間がかかったり、地図が読めないなど、描くことが苦手などは学校の勉強とはあまり関係がないのでLDと呼ばないだけ、これらも脳の学習する引き出しが混乱しやすい状態にある。でも、読んだり、書いたり、計算したりする時にみんなと同じようにできないことに対して、そのことをLDという。その子にとって、注意されたり努力が足りないと責められるのは結構つらいこと。2019/05/16
ヨミナガラ
7
“ある著名な臨床心理学者が北欧を訪ねたとき、「日本では勉強ができなくてもちゃんと進級できる」と誇らしげに語ったところ、「それは教育的犯罪ではないか」と反論されたそうだ。”2014/04/15
Tai
7
映画や小説から見る自閉症の事例ばかりで、(私には)あまり有用ではなかった。LDと自閉症スペクトラムの違いやなんかについても記述がほしかった。2013/12/15
五月のつつじ
6
個性的、と言われる有名人がたくさんいるなかで、さて、日本の普通の学校教育のなかでADHDやLDの人がその人なりに育てる環境が整っているのかなぁというのが第一の感想。自分の身の回りにそういう人がいたらどう対処すればいいんだろうってのもあるよね2016/03/22
河西良介
6
LDについて、もう一度ざっくりと知りたくて、ざっくりと読みました。僕が塾で見てきた生徒の中で、LDとされている子もいたし、限りなくLDなんではないか…という子もいました。教育にかかわる人はざっと目を通しておいてもいい本です。読みやすいですしね。2012/04/18