内容説明
方言は日本語の原点!75の地図で易しく解説!日本人の心に響き、心を揺さぶる方言が今、絶滅の危機に瀕している。まだまだ、各地方では、個性的で豊かな方言が息づいている。日本語は決してひとつではない。
目次
第1章 日本方言の分布パターン(方言が強く残る県別ランク;日本海側特有の気候と方言分布 ほか)
第2章 地図で楽しむ各地方言の旅(北海道;東北 ほか)
第3章 老人、幼児、若者語、学校、コンビニ・ファミレス用語(老人語;幼児語 ほか)
第4章 方言の底力を信じつつ(方言の動態―大阪弁を事例として;メディアによる東京語の影響 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
52
2002年。伝統的な方言の調査をするには、明治生まれが最後の世代だと書かれているが、もうすでに、最後の年生まれでも107歳。かつて祖父母・父母から聞いた語彙も、21世紀に生きる世代には、もう理解不能だろう。「ソゲ(とげ)」「ミヌキ(ゆで玉子)」とか。言語の絶滅危機は、日本語の内部にも同様に迫ってきているいうことを、改めて知っておかないと、と思った。2019/05/25
桃水
22
2010/06/24:方言のある言葉が、地域や年齢層にどの様に分布や伝播しているのか地図や表で浮き彫りにしています。 冒頭で沖縄が方言語形の残存率がもっとも高いとありましたが、最後に急速に廃れていることに触れられていました。 確かに私の友人(30代)も高齢者の話す方言が聞き取れない・話せない人が多いです。 その一方で新たに独自の方言が出来ているようにも感じます。 方言について改めて考えさせられました。2010/06/23
=emy=
8
結婚してから方言を頑張って治した私としては耳の痛い本。今でも聞き取りは普通に出来ますが、ほとんど素では話せない。地元にいた時は親戚や学校では当たり前でしたが、今はなかなか訛りはないのだろうな。2019/06/03
いずみ
6
方言学(というのかな)の入門編、といった本。詳しすぎて読みにくいということなく、地域ごとの方言分布とその背景について簡略にまとめられていて、高校生以上におすすめ。ただ、読み物としては、本書にも取り上げられている「全国アホバカ分布考」の方が長いけど断然面白いですね(ちらっとテレビ関係者だった頃の「百田尚樹」氏も登場します)2014/01/20
かんしゅん
4
『「文献による中央日本語史研究は後世でも可能である。したがってそれは先送りしてもいい。今はともかく古文献をひもとく手を一時休めて、この列島から消えつつある方言の収集に日本語研究者のすべてがかかわるべきではないか」』 『ふるさと五箇山には《縄文》がまだ生きていました。』2017/04/08
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