内容説明
禁止のメジロを平気で飼う「愛鳥家」たち。動かないお役所。輸入証明書とひきかえに殺される中国産メジロ。見すごされてきた野鳥売買の驚くべきカラクリを暴く。
目次
第1章 野鳥を「愛でる」人たち
第2章 中国「野鳥市場」を歩く
第3章 輸入メジロはゴミになる!?
第4章 鳴き合わせマニアは愛鳥家か
第5章 密猟者との戦い
第6章 小鳥売りはいつ消える
著者等紹介
遠藤公男[エンドウキミオ]
1933年、岩手県に生まれる。一関一高を卒業後、代用教員として小学校教師をつとめるかたわら、趣味の動物学でコウモリやネズミの新種を発見。1973年『原生林のコウモリ』(学習研究社)を発表、翌年教員を退職し作家生活に入る。『帰らぬオオワシ』(1975年、偕成社)で日本児童文学者協会新人賞・ジュニアノンフィクション文学賞受賞。『ツグミたちの荒野』(1983年、講談社)で日本児童文芸家協会賞受賞。日本野鳥の会名誉会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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rokoroko
18
2002年も発売。メジロのような野鳥が闇のルートで販売密輸されているという今では考えられないルポ。そういえば1980年代に「野鳥を食べるレストラン」があったような気がする蒸気機関車が料理持ってくると聞いて「こどもが喜ぶかも」と思ったけど野鳥は食べられないと思って行かなかった。最近は鳥の販売店もあまり見なくなった。鳥インフルエンザが怖いから。しかし本書を読むと中国ってなんでも食べるのだな。死んだ小鳥は餃子にするのか・・やはりコロナの起源は?と思わせる。興味深かった2022/09/15
凛
5
野鳥売買の日本の歴史。良書。本書は2002年発刊だが紆余曲折の果てに2011年、全ての愛玩飼養について「原則として許可しない」と環境省から指針が出た模様。これで野鳥は保護されるんだ、と安心は残念ながらできない。メジロをめぐる闇 http://p.tl/JNUX この記事は2013.5.09のもので、未だメジロの鳴き合わせ大会(鳴き声の美しさを競う大会)が行われており、つまり違法で飼育してる人はまだまだ居るという事だ。出会えるか判らないワクワク感を持って山へ入り野鳥の声を聴く方が楽しいと思うんだけどなぁ。2013/05/21
takao
2
ふむ2024/01/07
かずら
2
野鳥が公然と売られていた時代。野鳥売買による乱獲をなくそうと奮闘する著者のノンフィクション。今となっては「野鳥は飼ってはいけないもの」という共通認識がありますが、それが出来上がるまでには長い時間が必要だったのだなと感じました。まず野鳥を飼うことが一般的な趣味だった時代を知らなかったです。あまり動物愛護に関心のない私ですが、野鳥解放にかける著者の熱意には、圧倒されるものがあります。こういう人たちが野鳥愛護の礎を築いたんですね。野鳥にかぎらず、野生動物を飼うということは、業の深い趣味ということを知りました。2015/03/04
Humbaba
2
野鳥の売買は法律によって禁止されている.それは,生物の種を守るために必要なことである.しかし,残念ながらその法律が常に守られているわけではない.それどころか,公的機関が法律破りを知りながら見て見ぬふりをしていることも少なくないかもしれない.2011/01/12
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