出版社内容情報
フランケンシュタインとは、いったいだれ?若き天才科学者が、生命の真理をきわめた末に創り出したものは、見るもおぞましいモンスターだった。恐怖と冒険がいっぱいの不朽の名作を、現代感覚で語り直す! 小学上級から
内容説明
若き天才科学者、ビクター・フランケンシュタインが、生命の神秘を解きあかし造りだしたものは、おそろしいモンスターだった。姿形のみにくさから、差別され迫害されるモンスター。やがて、造り主フランケンシュタインとの、息をのむ対決のときが…。恐怖のなかに、かなしみと感動があふれるホラー小説の大傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Natsumi
8
実家蔵書
香具師山啖呵堂
4
原作の翻訳は忠実なのですが、その前後に日本の少年の物語が入っています。 原作は ウォルトンーフランケンシュタインーモンスター という入れ子構造になっているのですが、本作品はその上にまた ミツヒロの前世催眠の語りーミツヒロの行動の同時進行(三人称体) という二つの構造が入っています。 なかなか面白い構成だと思います。 児童書なのですが、本文から解説までなかなか充実した一冊ではないでしょうか。 https://sfklubo.net/frankenstein2/2022/04/09
柏葉
3
読了直後はまた大人批判かと特に思うところはなかったのだが、たまたま合唱曲「怪獣のバラード」を聴いたところ、人造人間と重ね合わせ涙が出てきた。人造人間はただ人と交わりたい。言葉を交わし、誰かのために働き、暖かいご飯と寝床を得て、普通に生きていたい。ただそれだけ。なのに人々は彼の姿を見ただけで悲鳴をあげ出ていけと叫び暴力を振るう。暖かい笑顔を向けていた家族が彼に対しては怯える。ライトノベルだとさらっと読み流すか、感情的に楽しかったあのキャラが可愛かったと思うことが多いけど、児童文学は考えさせられるね。 2014/01/06
CHRONO
2
荒川弘さんの漫画「RAIDEN-18」の元ネタなので、児童向けでサラッと読んでみようかと。いきなり日本人ミツヒロ君の話からスタートするので面食らうが、主要な読者層であろう日本人の子供にも物語に入り込めるようにされた工夫なのだと、読み進むうちに分かってきます。思春期の少年が親に反発する気持ちを博士と怪物に託したような、お互いの思いのすれ違いが悲しい。いろいろ別バージョンも読んでみたいと思います。2021/07/16
あづみ
2
原書のエッセンスを短時間で得られるからと、図書館司書に紹介された読んだ。2021/06/18