出版社内容情報
いわさきちひろが描く世界の名作
愛されつづけるロングセラー
メーテルリンクの名作をちひろの美しい絵で。
美しい光の女神からもらったふしぎな帽子。帽子をかぶったチルチルとミチルは、病院の女の子のために、「幸せの青い鳥」をさがしに旅に出かけます。
立原 えりか[タチハラ エリカ]
著・文・その他
いわさき ちひろ[イワサキ チヒロ]
著・文・その他
著者等紹介
いわさきちひろ[イワサキチヒロ]
1918年、福井県に生まれ、東京で育つ。東京府立第六高等女学校卒業。藤原行成流の書を学び、絵は岡田三郎助、中谷泰、丸木俊に師事。子どもを生涯のテーマとして描き、9300点余の作品を残す。1974年、55歳で没
立原えりか[タチハラエリカ]
1937年、東京に生まれる。高校生のころより童話を書きはじめ、1957年に「人魚のくつ」を自費出版。同作品で日本児童文学者協会新人賞を、1961年に「ゆりとでかでか人とちびちび人のものがたり」で講談社児童文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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♪みどりpiyopiyo♪
55
もりの おくに、ちいさな こやが ありました。こんやは、クリスマスイブ。チルチルと ミチルの いえには、なにも ありません… ■メーテルリンクの名作をちひろの美しい絵で辿る絵本ですが、え? 「青い鳥」ってこんなに捉え所のないお話だった? 調べてみたら、この講談社版は 物語も絵もかなり端折ってる物でした。これじゃー、あらすじも 作者のメッセージも 何も伝わらない。ちひろの「青い鳥」は世界文化社からも出ていて、そちらは物語も絵も完成度の高い絵本でした。(原作 1909年。1984年。2005年新装・改定版)2021/12/24
へくとぱすかる
42
かつて若月紫蘭の訳で読んだ作品。子どもの昔話ではなくて、元が近代の戯曲だということは、意外に知られてなさそうな気がする。いわさきちひろさんの絵が、思った以上にカラフルで美しく、この物語をステージにかけた様子が想像できそうに思った。子どものための絵本なので、ラストの雰囲気は原作から変えてあって、チルチルからの(観客への)呼びかけはないが、いずれにしても「しあわせ」とは何なのか、どんなものかを考えさせる物語である。子どものときは、ミチルという名前が日本語だと思っていたので、これも今となってはなつかしい誤解だ。2023/12/26
みや
27
母から借りた本。チルチルとミチルという名前と結末以外は初めて知った。原作はメーテルリンク。深読みしようと思えば、いくらでもできる抽象的な世界観で、非常に掴みにくい。思い出の国、夜の国、未来の国など複数の場面があるが、特に何が起こるわけでもないまま進むので、主眼がよくわからない。唯一の事件である猫の突然の反逆も謎だった。青い鳥は幸せの象徴でありながら、幸せの国には無いというのも暗示的で難しい。淡い絵の雰囲気と夢幻のような物語は合っているものの、消化不良で終わった。難しく考えすぎない方が良かったかもしれない。2017/02/10
みずたま
25
ちひろさんの絵が美しくて見惚れてしまった。チルチルとミチルの青い鳥。私にとって幸せって何だろう。目を閉じて静かに自分の心に問いかけてみる。時には立ち止まって、自分と向き合うのも大切。2015/06/30
Cinejazz
20
ベルギ-の詩人・劇作家メーテルリンク(1862-1949)原作の「青い鳥」を、児童文学作家<立原えりか>サンの訳文と<いわさきちひろ>サンの情緒豊かな絵で描かれた名作絵本です。 〝幸せの青い鳥〟を探し求めて旅をする<チルチルとミチル>の物語は、「喜びと悲しみ」の感情をほどよくブレンドしながら、子どもの心に心地よい印象を残せるよう、大人が語って聞かせてあげたい絵本です。2022/12/01