内容説明
まだ夏だというのに今年になってNY市の警官の自殺は十六人に達していた。うち九人の死体からコカインが検出される。本当にみな自殺なのだろうか?何かが匂う。長年の相棒をやはり自殺で失ったベテラン巡査ギャヴィンと切れ者の新米警官ストレーガの執念の捜査が始まった。“87分署”を彷彿させる白熱の警察小説。
著者等紹介
キャドウ,ジャニーン[Kadow,Jeannine]
米国中西部でテレビ・リポーターやニュース・キャスターを務める。『無法の正義』がデビュー作。ニューヨークの警察官と犯罪を、リアルに描いた本格警察小説として絶賛された。大型新人として、今、最も熱い視線を浴びている女流作家のひとり。ニューヨーク、南フランスで交互に暮らす
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感想・レビュー
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たまき
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シリアルキラーになった犯人の人格に影響を与えるものは、幼児期の親による性的虐待か、麻薬。今回はどちらも。このパターンしか見当たらない最近のアメリカミステリー。それとテロ。 優等生の新人と相棒を無くした古株。コンビの世代の違いも、ストレーガーの父親の殉職ということ事実で解消される。しかし殉職は真実か。疑問を持ったストレーガーにつらい現実が、おそいかかる。兎に角、異常者が警官であること自体おぞましい。ギャビンに一筋の光明が与えられたのが救いの物語でした。2013/02/27
tsukasa_oishi
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ベテラン警官と新人警官のコンビというと定番な感じがしますが、これはそういうありがちなものとはちょっと違います。犯人はもう最初っからわかっているのですが、こいつがなかなかしっぽを出さない。主人公たちも犯人がわかっているのに手が出せない。そしてこの犯人がまた怖いし腹立たしい存在なのです。新人警官の身になるともうへろへろ。でもラストですっきりかな。2003/05/08