講談社文庫<br> 高橋克彦版 四谷怪談

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講談社文庫
高橋克彦版 四谷怪談

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  • サイズ 文庫判/ページ数 283p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062649551
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

怪談話の傑作、鶴屋南北「東海道四谷怪談」が、幽霊大好きな名だたるストーリーテラーの手で読みやすい小説として甦る。「この恨み、晴らさでおくものか」「少しの栄達を望んだ俺が悪党か?死ぬまで恨み通すがいい」理不尽な仕打ちに亡霊となって祟る岩の憎悪の暗闇、伊右衛門の悪の哀しさを抉る高橋版四谷怪談。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

76
四谷怪談は中川信夫監督「東海道四谷怪談」は観ているけれど、活字では初めて読んだ。お岩が毒薬を飲まされた上、惨殺される過程が猛烈な恐ろしさ。描写がねっとり細かく場面が長く、容姿が崩れる様が見えるようで戦慄。なんら罪咎のないお岩に対し、無慈悲すぎる伊右衛門の振舞いには、道徳心に揺さぶりをかけられる。後半は亡霊となって祟るお岩の復讐。登場人物も意外に多く、因果が絡む展開が読ませる。続々と起こる怪異の書きようが文章表現として素晴らしく、鶴屋南北の原作の良さもあるだろうが、高橋克彦の筆は冴えわたっているように思う。2022/08/26

R子

9
今度舞台を観に行くのでその予習に。『東海道四谷怪談』は鶴屋南北による歌舞伎の台本(岩波文庫のは校訂版)だが、本書は高橋克彦氏が小説の形に書き直したものだ。会話文が多くて読みやすく、あらすじを掴むには最適の入門書だと思う。最後まで読むと、勧善懲悪の話としてまとまっている気がするが、伊右衛門の考え方があまりにも身勝手で怒りがおさまりません!京極夏彦氏がリメイクした『嗤う伊右衛門』も読んでみたい。2013/11/20

quibbler1106

6
子供のころは夏になると映画やドラマで四谷怪談をやっていて、とにかく目の上が大きく腫れたおぞましいお岩さんの顔がやたら怖く、見ると夜も眠れなくなるのだが、それでも怖いのが好きでよく見ていた。今になって読み返してみると、怖さよりもお岩さんの悲しみ、悔しさがよくわかる。今の子供には、人に悪いことをするとこんな恐ろしい目に合うんだよ、ということを自然にわからせるようなこういう話を目にする機会がないんじゃないかと、ふと思う。2016/12/21

あここ

5
伊右衛門さん・お岩さんの話っていろんなヴァージョンがあるの?設定がいろいろ違う気がするんやけど。って思いつつ後書きに9割方原作に近づけたって書いてあったし、あぁぁこうゆう話なのかぁ・・と。一体、何人死ぬのだ。ゴロゴロ殺される。みんな死ぬんじゃないか。ってかいい人が出てこない話。悪い人・自分勝手で変な人ばっかりで殺しあう。いや、お岩姉妹は悪くないけど。伊右衛門が救いようがないセリフ「そんなに憎いのか!」憎いよ。当然やろ。うちは毒薬盛った奴の方が憎いけど。苦しめ苦しめ狂い死ね。まだまだ足りひん。腐った人達・・2014/05/10

らくくわ

3
鶴屋南北?四谷怪談も知らないし映画も知らないし、ただ予告かなんかで見たお岩の毒を飲んだ顔ぐらいなんだけど、面白かったですね、すべてがまわりまわってる。ラストが良かったな2019/05/15

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