内容説明
凛子と久木はお互いに家庭を持つ身でありながら、真剣に深く愛し合ってゆく。己れの心に従い、育んだ“絶対愛”を純粋に貫こうとする二人。その行きつく先にあるものは…。人間が「楽園」から追放された理由である“性愛=エロス”を徹底的に求め合う男女を描き、人間とは何かを問うた、渡辺文学の最高傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じいじ
79
昔むかしテレビがまだない時代に、ラジオドラマ「君の名は」が放送される日は、銭湯の女湯はガラガラになったそうです。この『失楽園』の小説も、世の奥さま方には同じようにヒットしました。本屋の店頭では、今では考えられない爆発的に売れて200万部ごえだったとのこと。さて上巻の二人の関係は、抜き差しならぬところまで来てしまいました。一気に下巻に突入します。2024/09/27
しょーくん@本棚再編中
38
★★★★★★☆☆☆☆濃厚で壮絶。一言で言うなら、そんな感じでしょうか。直ちに下巻に取りかかりましょう。2015/08/01
かんちゃん
11
これでもかとまでに性描写の連続。どこまでも性愛に溺れていく。55歳の脂ぎったオッさんと38歳の熟れたオンナ。オッさんにしてみれば、こんなに都合のいい話はない。何もかも性欲に帰結させてしまう作家の筆力に感心しつつも、さすがにウンザリする。この調子で下巻も続くのかと思うと、いささか気が重い。2015/01/22
明るい♂
8
ひたすら背徳的な愛欲に溺れる2人。 さて、この肉欲の行く末は如何に。2018/09/01
ゆりまなっとう
7
昔渡辺淳一にハマっていた時期がありましたが、そういえば失楽園は映画も本も読んでなかったと、図書館で。パラパラと斜め読みですが、ただただ2人の不倫の物語でした。2018/09/26
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