内容説明
乳母将軍、春日局の権勢から、絵島生島の悲劇まで―愛と憎しみと嫉妬、さまざまな思いを秘めて女たちの性が渦まく江戸城大奥。その実相を冷徹な社会波推理作家の眼が捉えた異色時代小説。大きな活字で読みやすい新装版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
51
大昔読んだ再読.分厚い本の合間には、この手の読み物が気分切り替えには上手く行く。かつて相次ぐTVドラマ化で手垢だらけに薄汚れた大奥もの。清張さんの手にかかると、すんなり読め、自分なりにグラフィック構成で遊べちゃう。下手な色気女優の顔や言い回しに毒されず・・絵島生島なんて、これで知って🌸見物ついでに出かけてきた程。2024/09/23
horihori【レビューがたまって追っつかない】
13
女だらけの大奥で渦巻く陰謀、策謀についてがドキュメントタッチで描かれている。 春日局からはじまり、だいたい1将軍1編で11代家斉まで進む。 大奥の痴情、政情。いろんな女が大奥の実権を握って権勢をふるい、そして衰退していくさまが淡々と描かれる。 2008/02/21
グラスホッパー
8
松本清張の時代小説はおもしろい。2024/08/30
かずよ
8
大奥の歴史の流れがわかりやすかったです。2011/05/14
Ryoko
3
史実を基にした大奥、将軍にまつわるフィクション。徳川の何人かの将軍が登場し、どんな将軍だったのかが著者目線で書かれていて面白かった。ただ萩原重秀の不正、とんでもないヤツだと思いネットで調べたがその事件を見つけることが出来なかった。そして萩原重秀の今の評価はすこぶる良い。いったいどちらが真実なのか。「絵島、生島事件」今まであまり興味が持てない事件だったが松本さんが書くと臨場感に溢れドラマを見ているようにその場面が目に浮かんだ。面白かった。満足して読了。2023/02/18
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