講談社文庫<br> 落日の宴―勘定奉行川路聖謨

講談社文庫
落日の宴―勘定奉行川路聖謨

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  • サイズ 文庫判/ページ数 539p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062645638
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

開国を迫るロシア使節プチャーチンに一歩もひるむことなく幕末の日本を守った男がいた。軽輩の身から勘定奉行にまで登りつめ、自らを厳しく律して日露和親条約を締結する。軍事・経済・外交のいずれも劣るわが国を聡明さと誠実さで激動の時代から救った誇り高き幕吏の豊かな人間性を鮮やかに描く歴史長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

42
欧米列強から開国を迫られた幕末、外交官としてロシア使節プチャーチンとの交渉で一歩も引かなかったのが川路聖謨。日田代官所の小吏の子として生まれ、その後御家人川路家の養子となり、ついには幕吏最高位の勘定奉行筆頭まで昇りつめた男の生き方と功績を記した一冊で、克明な描写はまさに記録文学。それだけの人物なのに井伊直弼が大老になって以降の落魄と、その最期がやるせない。2022/05/05

井上裕紀男

29
長く国を閉ざしてきた日本にロシアから開国要求が。立ち向かったのは川路聖謨、忍びかわして使節プチャーチンと渡り合う男の生き様を活写する。 本当にかような如く真面目なお方だったのでしょうか、訝ってしまうほど真っすぐな生き方。幕末期の外交にはこれほどの誠実さでなければ、相対する凄腕の使節とは付き合えなかったのかもしれません。 川路の暮らしぶりが書き連ねている箇所は個人的に冗長かと思いますが、著者の熱量によるものかと推察します。 外交手腕により、多くの人命を救うことになった川路氏を称賛したい。2021/07/03

キムチ

29
幕末人物往来は司馬遼で学んできた。歳くった分、種々の作家を読み、色々比較する。もっとも筆者は学生時代からのファン。氏も幕末人物群像には痛く惹かれたようだ。中でも畏敬の念を禁じ得なかったという川路。恥ずかしながら、私が彼を知ったのは学生時代愛読した幕末写真集。正直、顔で衝撃を受けた(マイナス的に)だが、この分厚い小説に収まりきれない大きな器と度量の広さは何だ。自身曰く、地方の小藩出身で黄昏の幕藩を背負って立つことが出来たのは非常時だった為だろうとつぶやく。日本人DNA をいいとこだけ凝縮したモノを感じた。2014/05/10

Cinejazz

21
軍事・経済・外交のいづれも劣る我が国に、通商開港を迫る列強を相手に、聡明誠実さで激動の時代を生きた幕末の勘定奉行・川路聖謨(カワジトシアキラ 1801-1868)を主人公にした<吉村 昭>著になる畢生の歴史小説。1853年7月、米国ペリ-の黒船来航に送れること1か月半後、ロシア海軍のプチャ-チン(1803-1883)が長崎に来航し、択捉島、樺太の国境線制定と通商条約の締結を迫る。幕府の命を受け、長崎で対峙する川路。翌1854年12月には伊豆下田港にて日露和親条約締結。その最中に突発した「安政東海地震」↓2024/08/01

しおつう

20
幕末、ペリーの来航はあまりにも有名だが、アメリカとの条約の直後にロシアもまた尻馬に乗ってやって来た事実はあまり知られていないようだ。太平洋戦争の際にも終戦間際に火事場泥棒の様に北方領土をかっさらい、おまけにシベリア開発に日本人を家畜のごとき従事させた卑劣な国であるが、ここでは比較的正当に外交に取り組んでいる。というのも日本側に誠実さを持ってして毅然とした態度で交渉を行える人物が存在していたからである。要は営業マンの様に自分を売り込む能力によって道を切り開いた好例であると言えよう。2016/01/03

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