講談社文庫<br> 看護婦が見つめた人間が死ぬということ

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講談社文庫
看護婦が見つめた人間が死ぬということ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062632201
  • NDC分類 490.15
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【内容紹介】
死を考えることは、生きることを学ぶこと。ひとつとして同じではない人の死。それを看取ることで学べた生きることの意味、愛することの尊さ──。それは死にゆく人々から、生きる人たちへの贈りもの。内科病棟で働く看護婦が出会った様々な死。その死を通して、私たちに生きることの意味を問いかける問題作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

saga

68
『泣くな研修医』を読了後、積読だった本書を読む。看護婦が綴ったですます調の文章が、やわらかく脳内に入ってくる。ガンをはじめ重篤な症状で内科病棟へ入院してくる患者と死という重い現実に向き合う看護婦。人間の良い面、悪い面を垣間見る厳しくもやりがいのある職業ということが伝わる。生物は生まれた瞬間から死へ向かう宿命を負う。ピンピンコロリと逝ければ幸せなんだろうな~。最後の章に、本人が苦しまず、家族も納得できる死のエピソードが配され、良い読後感を得られた。2021/07/29

のんちゃん

28
現役看護師である著者が病院で、いろいろな人の臨終にあたり、そこから生と死を見つめその意義を考えたドキュメント。18歳から47歳までの約30年間で、私は同居していた祖父、父、祖母、母の4人をこの順番で、彼岸へ送った。著者が作品の中で語られている通り、どの死も同じではなく、また、自分が置かれている状況でもその死の受け止め方は違った。一つ言える事は、亡き後、時々、誰かに懐かしんで貰える生き様を残したいという事だ。私は毎朝、仏壇の前で、4人の写真を懐かしく眺めるのが、日課だ。2019/06/11

James Hayashi

28
7年目の現役看護婦の著者。死ぬ前に、身の回りの整理。できるだけ周りに迷惑をかけない。一度チベットへ行きたい。遺書でなくliving trust (簡易であり安あがり)を書く。親の死を見とる。それまでにもっと人間力を増す。あまりにも苦しい病気なら安楽死を選ぶ(カリフォルニアは可能だがそれまでに熟慮したい)。など頭に浮かんだ。あとは臓器移植も家族と話し合わないと。2017/10/23

瑪瑙(サードニックス)

22
看護婦(当時)さんの目を通して語られる、様々な家族と患者さんの闘病と死についてのエッセイ。難しいなあと感じました。何がというと、人は死に方を選べないということ。老衰で静かに眠るように亡くなる方もいれば、癌で痛みに苦しみながら、人格さえ変わってしまうほど苦しみながら亡くなる方もいらっしゃる。ポックリと苦しむ間もなく亡くなる方もいらっしゃる。そして家族も又様々。醜い遺産相続争い等。せめて自分の人生に悔いはないと胸をはって言える生き方をしたいと思う。2015/06/07

夜長月🌙@読書会10周年

21
看護師から見た入院から臨終までの壮絶なドラマの記録。いろいろな患者さんとその家族がいる訳だけど、救われる場合もあれば地獄絵図が繰り広げられる場合もある。ネジ曲がった性格の患者に共通するのは子育てに傾注した後、親の介護に明け暮れその後、年上のダンナさんの介護に精根尽き果てた女性だそうだ。同情の余地はあるが責め立てられる看護師さんはかわいそう。著者のコメントは深く頷けるものが多い。お母さんを見送った後、そっと「母さん、俺達も後からいくからなぁ。」とつぶやく息子さんにはほっとさせられた。2014/04/18

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