出版社内容情報
【内容紹介】
ありふれた失踪事件のようだった。バレリーナを夢見て、ロンドンに出た娘が田舎への音信を絶ったという。養母から依頼を受けたハンナが調査に乗り出した矢先、娘はテームズの暗い河へ身を投げた。単なる自殺ではない、と直感したハンナの行手に暗雲が立ちこめ始める。シルバー・ダガー賞作家、鮮烈のデビュー作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつぼう
3
サラ・デュナントのデビュー作なんですが、日本では2作目の最上の地が先に翻訳されてます。ありふれたバレリーナの失踪事件が予想もしなかった結末に向かって走り出します。この人の作品って現代社会が抱える問題をテーマにしてるので勉強になります。1991年の作品なんですが、人口受精や代理母など今でも話題になってる問題を約20年前に書きあげてたんですね。主人公ハンナも魅力的で男と同等って考えで行動するので時々ハラハラするけどそこが魅力なんですよね。庶民的な感覚も持ってるので感情移入もしやすいです。2010/01/30
じょじょ
2
やはりイギリス物は合わないから読むのがしんどかった。意地で読破したけど続きは読まない。2019/06/14
naka
0
クライアントが違うと判明した時点で、あの人かな?という予想はついたものの、頼んだ理由が予想外。とはいえ、現実的な話ではあるんだけれど。 主人公のハンナがわりとアバウトに動き回るので、たまに「おいw」という感じはあるものの、それはそれで面白いかな、と。あとは、翻訳の力なのか元々の文章なのか分からないけれど、表現の仕方がユニークで、違う意味でも楽しめた作品でした。2013/03/01
けいちか
0
私立探偵ハンナ・シリーズの2冊目。しかし、書かれた順番からいくと、日本で1冊目として発売された「最上の地」の方が後に書かれたものだそうだ。デュナントのスタイルなのかもしれないが、ハンナが独断と偏見で物事を決め付けすぎるきらいがあるような感じがして、最後まで感情移入が出来ないまま終わってしまって残念。2007/06/12