内容説明
人類学の素養に裏打ちされた魔境冒険ものの三部作「オラン・ペンデクの復讐」。生物学の知識に彩られた豪華絢爛たる「海鰻荘奇談」。古生物学、地質学の該博な教養に加えて、妖艶なエロチシズムが横溢する「怪異馬霊教」「ソロモンの桃」「蜥蜴の島」「エル・ドラドオ」など九篇を収録。一大ブームをまきおこした怪獣ゴジラの生みの親が、戦後間もなくの大衆文学界に衝撃を与えた、幻想、怪奇、秘境ものの傑作を網羅。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そうたそ
15
★★☆☆☆ あの「ゴジラ」の原作者としても名高い著者の傑作選。嘗ての「ムー」によく載っていたような未確認生物等々を描いた作品が多く、そこに昭和特撮の熱量をあわせた、みたいな作風が特徴だと思える。とにもかくにも、こういった未確認生物系が好きな人であれば迷うことなく手に取るべき作品だろう。個人的には作風含めあまりピンとこなかったが、こういうタイプの作品はあまりないだけに非常に貴重ではないかと思う次第。2019/01/24
Saku
6
再読。香山滋というとゴジラの原作者であるが、この本においても魅力的で妖しげな生き物(UMA)が出てくる。たとえば海鰻荘奇談の電気鰻ハイドラーナエレクトリクスとか蜥蜴の島の大蜥蜴デモノサウルスとかがたまらない。それにしても、改めて読んでみたら出てくる女性がみんな肉食系というか情熱的でおまけにすぐ脱ぎたがるのが可笑しかった。香山滋はどの作品も自分好みなのだけれど、本が軒並み絶版なのが残念。2015/02/24
みどりん
0
オラン・ペンデクの復讐 海鰻荘奇談 怪異馬霊教 白蛾 ソロモンの桃 蜥蜴の島 エル・ドラドオ 金鶏 月ぞ悪魔 2014/08/23