出版社内容情報
【内容紹介】
冴子の田ンボも、宮川の田ンボも龍錦の稲穂で青々としてきた。
龍錦の順調な伸びに反して、佐伯酒造では、病気で倒れた山田杜氏に次の酒造りをまかせるか、交替するかの決断をせまられていた。夏子と草壁は、意欲もあり優れた杜氏の阿川に会う。だが夏子は、龍錦での吟醸酒造りは、兄が父と山田杜氏と夏子に託した夢、誰ひとり欠けては成立しない夢として、阿川に断りの返事をする。夏子は、奇跡を信じてまい進していく!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森林・米・畑
10
龍錦は順調に育っている。7月に入り、冬場に仕込んだ初呑みきりと言われる行事には国税局の先生方も集まり新酒の鑑定を行う。年老いた杜氏と若い杜氏見習い、そしてベテラン国税局の技術者が協力してこれから未知の龍錦の酒造りに取り組む!2019/10/21
しゅわ
4
むか~し、日本酒の勉強をした頃に買った本…本当にひさびさに本棚の奥から出してきて一気読み中です。龍錦も順調に育ち、父から来期の新しい杜氏を見極める…というつらい役目を託された夏子。大きな決断をし、父親と対立しながらも奇跡を信じる彼女を応援したくなります。あらたに出てきた上田先生!この方がとってもいいキャラです。うるさがたとして煙たがれながら、でも周囲に一目置かれてる…なかなか素敵なオジサマですね。2013/06/16
Ayumi Shimojoh
2
久しぶりに読んでいる夏子の酒、連載は90年。26年前の話だがはまる。なにより佐伯酒造の情景が美しい、(8)は夏の田園と造り酒屋の風景がまた美しい。 (8)酒造りは田んぼから始まっている。幻の米龍錦の酒造りがもう田んぼで育ちつつある、でも杜氏の体は引退寸前。最初で最後の冬へ緊張感が迫る夏。豪田「有機農業は世界を席巻する。その手始めが草取りだ。夏子が龍錦で日本一の酒を作るように。」2016/07/31
よーへー
2
執念に人は絆される。有機農法、龍錦、夢を追いかけ続ける。2012/05/01
あきいら
1
上田さんとして、上原さん出てきた。2018/01/20