講談社選書メチエ<br> 「幸福な日本」の経済学

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講談社選書メチエ
「幸福な日本」の経済学

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062586665
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0333

出版社内容情報

格差と貧困という大きな問題。日本人全体に蔓延する不安を制度としていかに解消できるのか。「well being」実現の道を探る「失われた二○年」は、やがて三○年になろうとしている。その間、非正規雇用者増加、未婚率上昇、格差拡大などの現象が顕著となり、「人並み」の生活を送るのが難しい「貧困」が広がっている。
一方で、若者たちの「幸福感」はこの二○年以上高止まりしているという、意識調査に表れる奇妙な結果。
日本は何故ここまで行き詰まったのか。「幸福感」とのズレの理由は何か。そして経済・財政・社会状況を打開する道はあるのか。
目指すべきwelfare(福祉)とwell-being(幸福)達成への方策を考察する。

第1章 幸福な社会とは?
  個人の幸福――二つの国際比較調査/GDPと幸福/奇妙な事実/
  何が「幸福」をもたらすのか/幸福の社会的側面/福祉国家の根拠/「自由」と社会的存在 第2章 不平等な社会
  貧困と格差の実態/ピケティの衝撃/資産格差/雇用の現場で/日本の場合/
  世代間格差/「シルバー民主主義」/「グローバル化」と格差
第3章 何のための経済成長か
  新自由主義革命/戦後資本主義の終焉/ITと金融業/「金融化」と「グローバル化」/
  バブル崩壊後の日本/経済成長の倫理的根拠/経済成長の内実/
  経済成長と「幸福」な社会/ミルとケインズ/環境への負荷はどうなるか?
第4章 「大きな政府」は避けられない
  「大きな政府」への反感/日本は「大きな政府」か?/政府債務に問題はないか/
  どのような税制が好ましいか/累進課税について/金融所得と資産税/消費税
第5章 さらに、どうすればよいか
  市場への介入は悪か/社会保障改革/ベーシックインカム/
  日本型福祉国家の進路は?/最後に


石見 徹[イワミ トオル]
著・文・その他

内容説明

格差と貧困、行き詰まる社会。新自由主義の失敗を乗り越え、経済成長と社会保障を実現する方策とは。

目次

第1章 幸福な社会とは?(個人の幸福―二つの国際比較調査;GDPと幸福 ほか)
第2章 不平等な社会(貧困と格差の実態;ピケティの衝撃 ほか)
第3章 何のための経済成長か(新自由主義革命;戦後資本主義の終焉 ほか)
第4章 「大きな政府」は避けられない(「大きな政府」への反感;日本は「大きな政府」か? ほか)
第5章 さらに、どうすればよいか(市場への介入は悪か;社会保障改革 ほか)

著者等紹介

石見徹[イワミトオル]
1948年生まれ。東京大学経済学部経済学科卒業。1977年、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。1986年、経済学博士(東京大学)。専門は国際経済論、金融論、経済発展論。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヒデミン@もも

45
私が知りたいことが、詰まっていた。厚さは薄いが中身が濃い。参考文献の数の多さに感服。古市さんや阿倍彩さん、アンデルセン、ピケティ。そしてミルとケインズ。大きな政府を期待するが、格差を社会の責任にせずに個人の怠慢と考える日本人。政府債務の問題など、わかりやすい。新自由主義と福祉国家は共存できないのか。元々、経済学とは、社会を良くするためにあるのだからできるはず。卒論のテーマにしたいのだけど。2017/12/20

エリク

30
さっきと同じで、課題研究関連です。 戦後からバブルや不況などを経て、現代の日本がどのような状況にあるのか知れるいい一冊だったと思います。2020/11/28

うーひー

1
結論だけの言及が多く論点も散漫だったのでややうーんだったが、読み取れていない議論背景があるのかもしれない。井手英策の議論に重なる部分が多いが、「金融資産」が世代間 で偏在すること、また金融所得への課税方式によって、所得税課税の累進性が十分に発揮できていないことなどは勉強になった。2018/05/14

AokiSoken

0
人口減少、格差拡大、更に今後はAIの活用によって、雇用とか働き方などが大きく変わる社会情勢において、これからのこの国の社会システムを考える上で参考になる2018/01/04

yasu7777

0
★★★☆☆2018/01/23

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