講談社選書メチエ<br> 意味・真理・存在―分析哲学入門・中級編

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講談社選書メチエ
意味・真理・存在―分析哲学入門・中級編

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585477
  • NDC分類 116.3
  • Cコード C0310

出版社内容情報

真理とは、存在とは何か? フレーゲにはじまりクリプキー、クワインに至る現代哲学の最前線の議論を、わかりやすく、楽しく紹介!

世界的にみれば、現代哲学の主潮流は、あきらかに分析哲学にあります。しかしながら、我が国では、いまひとつ人気が出ない。論理思考であることも要因のひとつかもしれませんが、なによりも、これという入門書がない。そこで、世界の分析哲学シーンの最前線で活躍する著者が、わかりやすく、おもしろく、かつ本格的に分析哲学の入門書を書く、というのが本シリーズの狙いです。
第1弾『分析哲学入門』は、「妻の分析」など、日常的なことがらを分析的に考え、好評を得ました。
本書では、フレーゲにはじまり、ラッセル、ウィトゲンシュタインを経て、クリプキー、クワインへといたる、現代哲学史のスーパースターたちの議論をふまえつつ、意味とはなにか、存在とはなにか、真理とは何か、といった哲学の根本問題に迫ります。
現代哲学のトピックをわかりやすく網羅しながら、分析哲学の世界に招待する、決定版中級編!

【著者紹介】
1953年生まれ。現在、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校人文学部教授。専攻は、分析哲学、言語哲学。おもな著書に『世界と個体、可能と不可能』(オックスフォード大学出版局)、『分析哲学入門』(選書メチエ)などがある。

内容説明

論理的にものを考える人なら誰にでも理解可能なように明晰的確に文章を書き、かつ徹底的に話題を掘り下げ、ものごとの根底に迫る持続的な細密思考を追求するのが、分析哲学者の流儀だ、と著者はいう。言語哲学と論理哲学という二本柱に、一九七〇年以降重要性を増した形而上学。この三つの分野に焦点を当てつつ、わかりやすくかつ深く分析哲学的思考を繰り広げる画期的入門書。好評『分析哲学入門』に続く中級編、登場。

目次

第1章 分析論
第2章 意味論
第3章 内包論
第4章 真理論
第5章 存在論
第6章 同一性論

著者等紹介

八木沢敬[ヤギサワタカシ]
1953年生まれ。Ph.D.哲学、プリンストン大学、1981年。現在、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校人文学部哲学科教授。専攻は分析哲学、形而上学、言語哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

evifrei

16
初級編に比べてアカデミックな要素が強く分析哲学の専門用語も出てくるが、全体を通じて読むことで少しずつ分析哲学の全体像のイメージが立ち上がってくる感覚を強く覚えた。分析哲学はある程度アカデミックな要素を前面に出した方が解りやすい哲学なのかも知れない。個人的には最終章の『同一性』が本書で最も哲学らしい哲学という印象で、興味深く読めた。初めて分析哲学の書籍を読む方でも理詰めの哲学や論理学に抵抗が無い方には是非おすすめだ。読む前と後では少し世界に対する考え方が変わっているという哲学書ならではの醍醐味を味わえる。2020/03/08

白義

11
前作とうってかわって哲学者の名前を積極的に出し、やや深いレベルの議論にまで読者を誘導している。哲学史要素を足したのは評価点だが、結構読者を置いてきぼりにしてほいほい進むノリの文章で入門として多少の難あり。とはいえ、SF的な思考実験が、言語のどのような側面を明らかにするために導入されたのか、といった点が分かりやすく、言語から個体へという新たな転回と形而上学への導入も上手く、 類書の中では一段落ちるが総合的には良書。フレーゲの意味論解説が分かりやすい2013/08/16

またの名

7
「カナコは少女である」の真理条件はそれ自体では定まらないので、任意の時点tについてtにおいてカナコが少女である場合かつその場合にのみ真である、と当たり前の話も冗長に何度も確認する文体が特徴的。コンパクトですっきりした分析哲学の導入はやはりちくま新書のものが出色の出来なのだけど、総合判断に一挙に飛躍しないで学説を提示するときでもじりじり分析を進めていく感じが味わえる。不思議の国のアリス論では著者のスタイルが作家キャロルのナンセンスな世界に思いのほか合ってたことを思うと、今後その方向性からの啓蒙書にも期待。2017/07/23

無重力蜜柑

5
分析論、意味論、内包論、真理論、存在論、同一性論の六章。敢えて専門用語や人名を避けて却って分かりにくくなっていた初級編から打って変わって専門用語や人名や哲学史マシマシであり、やはりというかこちらの方が理解しやすい。とはいえそれでも難解なところの目立つ本になっている。分析哲学らしい整然とした文体で終始進むのだが、そのせいで常識的な前提から非直観的な異常な言説への論理展開がどこにあるのか……つまり、その文章を筆者がどれくらい強調したいのかが文体からは分からない。丹念に論理を追う必要がある。分析哲学すぎる。2021/10/25

Togo Murayama

4
ラッセルによる意味の指示説が誤っていることの証明が厳密で簡素で、何より日常的な直観との乖離が衝撃的だった。量化とかも最初wikipediaでみたときには、区別する意味がわからなかったけど、この本で現代論理学の言語分析における有用性を少しは理解できた、と思う。2014/12/20

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