講談社選書メチエ
道教の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585231
  • NDC分類 166
  • Cコード C0314

出版社内容情報

「道」とはなにか。高度な哲学的思弁と民俗信仰の入り交じる、混沌と矛盾に充ち満ちた不可思議な思想の神髄を縦横無尽に解き明かす。

「道」とはなにか。高度な哲学的思弁と民俗信仰の入り交じる、混沌と矛盾に充ち満ちた不可思議な思想の神髄を縦横無尽に解き明かす。

内容説明

高度な哲学的思弁と卑俗な民俗信仰の入り交じる、矛盾と混沌に充ち満ちた不可思議な思想。教団・経典の解説から「気」の思想、はたまた妖怪怪異の世界にいたるまで、複雑怪奇な道教の世界の神髄を縦横無尽に解き明かす。

目次

第1章 しいたげられた心の救い―老子/宗教/自然観
第2章 転変する世界の肯定―教団/経典/神統譜
第3章 その喧噪のただなかで―山岳信仰/仙人/女神
第4章 陰気が陽気を犯すとき―文学/怪異/年中行事
第5章 体のなかは虫だらけ―民俗/医療/日本文化
第6章 十中八九でたらめでも―学術史/学者/現在

著者等紹介

菊地章太[キクチノリタカ]
1959年、横浜市生まれ。筑波大学大学院修了後、フランス・トゥールーズ神学大学高等研究院留学。現在、東洋大学教授。専門は比較宗教史。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

25
道教研究のガイドブックのような本でした。道教そのものに触れているものの、研究するにあたりどうアプローチしたか、どのように考えてきたかといった学術の体系本のようでもあって興味深かった。特に庚申講について多くを語っていて、ひとつのキーワードでもあった様子で、道教理解には東洋史や哲学の分野までカバーしながら、その思想、根底に触れていかないといけないと思われました。興味深い。2017/10/20

ゲオルギオ・ハーン

20
道教についてガッツリ解説しているというよりはいろいろな面から道教をみてみるという雑学的な一冊。エッセイ的な書き方でもあるため読みやすいが、まじめに書いていていきなり砕けた表現のなったり、冗談を書いたり、後半はなんとか最後まで書き切ろうと思い出話を突っ込んでくる。道教の興味深いところは民間信仰であり、教祖はいないが道教ベースの教団がいくつも成立し、歴史に影響与えている点(例.黄巾党)や民間医療の思想などのベースになっていて民俗学的な要素もあるところでした。2025/05/11

umeko

12
著者もあとがきで書いていたが「話題があちこち飛ぶ」ので、漠然とした道教の世界が浮かんだだけ。何か大切なポイントをつかめてない気分。前半は面白かったのになぁ。2016/01/24

きさらぎ

8
「出来るだけ幸せに長生きしたい」命を慈しむ事が道教の原点だ、と筆者はいう。当然ながら(?)筆者は道士ではない。比較宗教史の学者だ。学者の目で道教を見る。これは何だろうと考える。道教は宗教なのか。経典は、教義は、教団は。それとも民間信仰に留まるのか。結論はない。ないまま道教の観察は続く。孔子はお化けを語らない。それを道教が包み込む。儒教は祖先崇拝を重視する。祀られない霊は鬼になる。そこで道士の出番となる。ご利益があれば、効力があれば何でもいいのか。…いいのかもしれない。納得させられるところがうまい本である2017/02/12

NICK

5
道教そのものというよりは中国宗教文化のなかの道教をエッセイ風に論じている。道教の具体的な教えや詳細な文化史を求めていたのでその点に関してはハズレだったが、儒教・仏教・道教と、日本の遙か以前から三つの宗教がせめぎあっていた中国において、もっとも民衆信仰のあった道教が中国の文化的深層にあり、儒教や仏教の文化(葬儀など)を変容させていった、というのは習合(シンクレティズム)の端的な例を見た気がして面白かった。2013/04/16

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