講談社選書メチエ
記憶の歴史学―史料に見る戦国

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  • サイズ B6判/ページ数 314p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062585224
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C0321

出版社内容情報

「歴史」はどのようにして生まれるのか。本能寺の変、細川ガラシャ自害などの事件の記録を元に、記録が歴史となるプロセスを探る。

「歴史」はどのようにして生まれるのか。本能寺の変、細川ガラシャ自害などの事件の記録を元に、記録が歴史となるプロセスを探る。

内容説明

「歴史」はどのようにして生まれるのか。本能寺の変、細川ガラシャ自害事件など、さまざまな文書、日記などに記された人々の記憶が一つの歴史上の事件として定着してゆくプロセスを探る。

目次

第1章 史料学と記憶
第2章 記憶と史料と歴史のあいだ
第3章 歴史をつくった記憶
第4章 記録と記憶
第5章 覚書と記憶
第6章 文書と記憶
終章 歴史と記憶

著者等紹介

金子拓[カネコヒラク]
1967年、山形県生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。現在、東京大学史料編纂所中世史料部門助教。専門は日本中世史、史料学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akuragitatata

1
歴史資料を「記憶」という観点から読み直し、相互に矛盾する記述を記手の状況や記録時点などから把握する一冊。織田信長から永井荷風まで扱う素材は雑多を極めるが、記録を書くタイミングの問題など、基礎的な事柄にも触れていてうれしい。たとえ話が抜群に上手で長嶋茂雄と王貞治を「記録」と「記憶」の違いとして引き合いにだしながら、二人の姿を見ていなくても思い描けることを指摘する。著名人に関わる言説が一次資料でも揺れていくことは、映像時代になってもたぶんかわることはないのだろう。一応信長論。2017/08/19

陽香

1
201112102016/11/24

kaigarayama

1
厳密な手続きによって事実と記録の間を読み取ろうとする姿勢は、まさに研究者。記録によってかたちづくられ共有される「記憶」。それが「事実」とは異なっていても、後の世はその「記憶」に大きな影響を受けるのだろう。それも「歴史」かもしれない。2012/04/07

MUNEKAZ

0
記憶が文書化されることで記録となり、さらにそれが解釈されることで歴史となっていく。当たり前のように親しんでいる「歴史」も、その裏には多くの人・集団の手を経て重層的に作られてきたことがよく分かる。文献資料による史学のおもしろさと限界が垣間見えたような一冊。2016/06/25

Primavera

0
専門的な内容なので、浅学非才の身にとってはかなり読みづらい部分がありましたが、資料から過去の出来事の何がわかるのか、また複数の資料をもとに検証することで事実を解き明かしていくことが可能であるなどワクワクするような記述も多く興味深かったです。そしてまた、日記として書かれた資料の意味、そこに人が何を意図して書き残したかなど想像する楽しみも教わることができたように思います。2012/07/02

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