内容説明
科学の根源を問い、暗黙知理論を提唱した異色の科学哲学者。科学のみならず経済学・哲学・宗教学の分野においてもユニークな思考を展開した希代の天才の思想の全貌を初めて紹介する。
目次
現代世界とマイケル・ポランニー
自由の哲学
経済学
知識論
「宗教の受容」への道―科学、芸術、そして宗教
暗黙のリベラリズムの可能性
著者等紹介
佐藤光[サトウヒカル]
1949年生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学大学院経済研究科博士課程中退。現在、大阪市立大学大学院経済学研究科教授。経済博士。専門は社会経済学、宗教経済学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
7
「1969年には、エディンバラ大学のキリスト教教理学教授、Th・トランスの『神学的知識』学生出版される。この本も著者独自の神学的・哲学的考察を述べたものだが、ポランニー哲学の影響は絶大である…近代科学の客観主義や批判主義の超越を目指したポランニー知識論に、キリスト教神学蘇生の可能性を見いだしている」「J・クルドーソン『マイケル・ポランニーの個人的知識論…』は、オックスフォードで晩年のポランニーと交流した神学者が、トランスと同様、ポランニー哲学の助けを借りてキリスト教教儀を現代に蘇らせようとした著作…」2018/11/17
ステビア
2
良著。暗黙知に留まらない深遠な思想を持つ人であることを知った。2013/12/08
nukuteomika
2
マイケル・ポランニーの思想の根底にある独自の宗教哲学を明らかにする。人生を通しての業績を幅広く扱った好著2010/10/17
ヨシロー
1
マイケル・ポランニーの思想が説明されている。個人的には「道徳的反転」と認識論から芸術論を通り宗教論に到達する流れが大変興味深い。2012/01/18
manmachine
1
伝統への信頼=保守主義こそがリベラリズムの必要条件を構成する。「道徳的反転」「自己放棄的統合」など大変勉強になった。良書。2010/02/16