内容説明
文化大革命、毛沢東崇拝の嵐から「社会主義市場経済」へと、激動する現代史の中で、中国のアーティストたちはいかにして自由な表現を実現させてきたのか。いまや世界でもっとも注目される中国現代アートの展開をたどり、作品の数々を紹介。政治や経済の文脈からは決して知ることのできない、現代中国のエネルギーの根源を体感する。
目次
第1章 中華伝統と革命伝統―中国現代アート史概観
第2章 解放を希求する表現―中国のパフォーマンス・アート
第3章 「社会主義市場経済」下のアート
第4章 描く女性、描かれる女性―「鉄の娘」からイノセントへ
第5章 変革と保守―二〇〇〇年代の「前衛」アート
終章 「世界」に参入する中国現代アート
著者等紹介
牧陽一[マキヨウイチ]
1959年富山県生まれ。1982~84年に中国政府給費留学生として上海復旦大学などに留学。早稲田大学第二文学部東洋文化専修卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。埼玉大学教養学部助教授。専攻は現代中国の文学・芸術(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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氷柱
3
1114作目。10月28日から。アートの捉え方は環境によって異なるということが一作を通じて説かれている。「中国において」という意味で成立しているアートがある。文脈の大切さを理解することができる一作だ。文脈を読み取ってこそニヤリとできることもある。中国の例に特化していたけれど引いた目で見るとどんなことにも応用が利く。あなたの周りのアートも実は特別な意味を秘めているのではなかろうか。2024/10/30
★★★★★
2
タイトルどおりの本。私に内容の優劣は判断できないけれど、メチエだけあってリーダビリティの高い一冊でした。図版も豊富で楽しいです。あと、途中でインリン出てきてびっくりした。強大な権力を等身大にまで縮小させるために、「エロテロリストとしてエロスをもって世界平和を実現しようとする。こうした方法(為政者の骸骨と寝るというパフォーマンス)も一つにはちがいない」 そうだったのかwww2010/02/25
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- 和書
- モッチンも。 トリペと