内容説明
「武」の人信長。「力」のみを信じ、戦国大名でただ一人、天下統一をめざした男。だが「力」に拠るものがいずれ「力」に倒れるのは必然であった。天下統一は必要だったのか?その日本史上の意義とは何か?「信長」を根本から問い直す画期的論考。
目次
「大うつけ」―若き日の信長
桶狭間
天下布武
岐阜城の信長
岐阜城下と楽市令
上洛
信長の敵―戦国時代とは何か
合戦と講和
公家になった信長
安土城下町1―城と家臣
安土城下町2―町と楽市令
本能寺の変―信長を殺したもの
著者等紹介
小島道裕[コジマミチヒロ]
1956年生まれ。京都大学文学部史学科卒業。同大学大学院文学研究科博士課程単位修得。国立歴史民俗博物館助教授。専門は、日本中近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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こまったまこ
2
信長を好きだが、客観的で公正な目で信長について分析しています。既に知っていたエピソードなどが違う側面から考察されていてなるほどと納得させられる部分も多々ありで興味深く読みました。2010/03/06
兵衛介
2
語られ尽くされた観のある信長をあえて正面から問う。最新の研究成果が盛り込まれており意外と面白かった。「天下統一は必要だったのか」は本書のメインテーマではないが、筆者の疑問はたしかに盲点だ。2009/05/24
鐵太郎
1
まえがきより ・・・当時の日本の社会は、よく言われるように戦乱で疲弊しきっていた訳では決してなく、むしろ社会に力がみなぎって経済が非常な勢いで上向き、新しい社会的な枠組みを作る機運が湧き上がっていた。戦国時代とは、旧い体制ではこの状況にもはや対応できず、それに変わるさまざまな方向性が生まれていた時代なのであり、信長はそこに登場してひとつの道筋、すなわち選択肢を作ったと見るべきだと思う。その選択肢が、はたしてどのような意味を持っていたのかについては、本書で共に考えていただければと思う。 ・・・その言や良し。2009/01/06
チャゲシン
1
明智光秀は日本史上の四大逆賊などといわれます。しかし皇国史観の人間からすりゃあ、天皇制をも否定しかねなかった信長を討ち取ったのは、まさに救国の英雄と言ってもいいのではないかと思うのですよ。どうでしょうかねえ。
小ミカン
1
「天下統一は必要だったのか」はたしかに考えさせられました。2009/11/17
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- 和書
- 洋学 〈3(1994)〉




