講談社選書メチエ
その後の慶喜―大正まで生きた将軍

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062583206
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0321

内容説明

大政奉還後、表舞台から姿を消した徳川慶喜。最高権力者の座を追われたあとの四五年とは?水戸での謹慎から静岡、東京と居を移したその日常は失意のなかで営まれたのか、平穏な日々だったのか?「歴史上の人物」として静かに生きた男・慶喜の後半生。

目次

第1部 静岡時代の徳川慶喜(恭順表明から静岡に至るまで;言動を律する趣味人―明治初年代;取り戻されたゆとり―明治一〇年代;身内・知己の死と新しいものへの関心―明治二〇年代)
第2部 東京時代の徳川慶喜(修復された皇室との関係―公爵授与以前;老いと自分史への協力―公爵授与以後)

著者等紹介

家近良樹[イエチカヨシキ]
1950年、大分県生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専攻は日本近代史とくに幕末維新史。大阪経済大学教授。中央大学博士(史学)
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感想・レビュー

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どぶねずみ

28
大政奉還後の余生45年。77歳まで生きたので、激動な生き方をした時期は短い。それでも45年を余生と表現するのもどこかおかしく、苦悩の連続だったはず。勝海舟らの鋭い監視で行動も規制されたから、人と会うのを嫌って趣味に没頭した。多方面に多くの興味を抱き、新しもの好きだった性格が向いていたのだろう。狩猟、自動車、写真、油絵、晩年には自動車にも。大政奉還を「大英断」との高評価の一方で、「敵朝の汚名」を晴らすことができず、晩年になって渋沢栄一によって伝記が作られるなど再評価されるようになった。大河ドラマが楽しみだ。2021/07/05

mami

11
なんと大正時代までご存命だったとは。渋沢栄一氏との絆の強さ。大河ドラマ副読本のような感覚で読み進めた。2021/10/12

yokkin

3
好奇心旺盛で凝り性の最後の将軍の姿や、勝海舟死後の皇室との交流のはなしは魅力的である。 慶喜さんが自分を歴史上の人物として、その編集に携わるのも面白い。2021/08/04

3
ホラ吹きであると評判の勝海舟の本は何冊か読んだので、ケイキさんの側からの話も読んで見たいなと思いました。どこかで聞いたことはありましたが、本当に昔のことを語らずに過ごしたと知り、「敗戦の将兵を語らず」ということなのだろうとけど、徹底しているなあと時代を感じさせられました。現在に置き換えるとソ連崩壊のゴルバチョフであるとか、直近で言えばエスタブリシュメントの終焉であったオバマさんに近いのかも知れませんが、その後の人生の過ごし方が大きく違い、色々と感じさせられました。★3。2017/02/08

LeoPong

3
明治時代を徳川幕府最後の将軍であった慶喜がどの様に生きていたかの考察が記された本。先月に江戸東京博物館で徳川宗家の家系図を見て以来、その後の徳川慶喜の生き方が気になっていた。(以前私自身は、徳川慶喜が明治期に東京府知事になったというトンデモない勘違いをしていた) まさしくその後の徳川慶喜の人生を知ることが出来た良著でした。2015/12/17

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