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内容説明
インド由来の「食の王者」を巧みに変奏し、新作を開発する日本人。なぜ関西では牛肉、関東では豚肉なのか。福神漬との組み合わせは、いつ生まれたのか―。カレーライス誕生と作り手たちの知恵とドラマ。
目次
プロローグ カレーはじめて物語
第１章 カレー美味の秘密
第２章 カレー伝来の道
第３章 カレー日本史事始
第４章 カレー繁盛記
第５章 カレー二都物語
第６章 カレーの戦後史
エピローグ 日本人の知恵とカレー
著者等紹介
小菅桂子［コスゲケイコ］
１９３３年、東京都生まれ。昭和女子大学短期大学部国文学科卒業後、国学院大学文学部卒業。くらしき作陽大学食文化学部教授。専門は食文化史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ようはん
15
ハイカラな洋食として明治初期に日本に伝わったカレーが戦後にて名実ともに国民食となるまでの歴史。人参・ジャガイモ・玉葱がカレーに入るまでそれぞれ間隔があったり、福神漬けという和食要素のある相方を得たエピソード等色々と紆余曲折を経ているのが分かった。ただやっぱりカレーパンだのカレー南蛮だのと独自のアレンジに関して日本人は上手いと再認識。2020/06/08
よく読む
7
じゃがいも、玉ねぎ、ニンジンが入り小麦粉でとろみがついた和食、カレーライスの物語。札幌農学校ではアメリカ風農業で野菜を作り、カレーを食べた。中村屋では亡命中のインド人が印度風カレーを作った。明治5年には小麦粉でとろみをつけた。また、当初はライスカレーと呼ばれた。レシピに蛙を入れると書いてあるものもある。カレー粉や固形ルー、軍隊でのカレーの導入はカレーの庶民化に役立った。宇宙食の論文を読んだ人はポンカレーを開発し、これは食事する時間が少ない高度経済成長で受け、それは毛利さんが宇宙で食べることになった。2017/03/15
がんもどき
2
奥付には２００２年発行とある。やや古い本だが日本のカレーの発祥について詳しいのはさすがだと思った。黄色いカレーに福神漬けというイメージはさすがに今はないが、あたっている資料も多く、読みやすかった。2017/10/25
ちいちゃん
2
カレーライスは和食なんだ。2017/03/18
ことぶき あきら
2
日本へのカレーの伝来から今日までの歴史。西洋文化受容のひとつのケースとしてみても面白い。そのまま受容されるのではなくて、日本風に変奏されて受容されると。正岡子規は病床でカレーを食べていたとのことだけど、刺激物を食べるのはどうなんですかね。「インド人もびっくり」「3分間待つのだぞ」はカレーの宣伝のキャッチコピーというのを今更知りました。私関東文化圏出身なんですが、関西はカレーに生卵かけるんですか？講談社学術文庫から新版が出ているのでこれから読む方はそちらをどうぞ。学術文庫版の方が表紙がおいしそうです。2014/11/24
