講談社選書メチエ
下着の誕生―ヴィクトリア朝の社会史

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062581899
  • NDC分類 383.1
  • Cコード C0322

内容説明

ピアノの「脚」をも隠蔽したモラル厳しき時代、衣装の下は三キロを超える重装備だった。産業革命、消費社会の到来。未曾有の社会変動を被ったヴィクトリア朝。美女・健康・旅行・自転車・女性誌…。数々のブームが沸くなかで、下着もまた激変した。巨大クリノリン、緊縛するコルセットから健康下着が生まれ、フリルとレースの世界へ…。下着の機能と装飾の変遷に、現代女性の美意識の原点=「肌の解放」を探る。

目次

第1章 動きだした社会
第2章 美女の時代
第3章 健康と旅行とアヴァンチュールと
第4章 服装改革運動
第5章 ワイルド・ウーマンの登場
第6章 フリルとレース―下着の楽しみへ

著者等紹介

戸矢理衣奈[トヤリイナ]
1973年生まれ、東京大学文学部社会心理学科卒業。同大学院総合文化研究科修士課程修了。’98年、英国サセックス大学にて修士号取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士課程在学中。専門はイギリス女性史
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

シルク

10
下着の話ー……からはちと離れた、次の記述がわたくしには興味深かった。ヴィクトリア朝の頃のイギリスでのこと。「男性と積極的にキスしてしまうような女主人公が登場する『センセーショナル・ノヴェル』が中・上流階級の女の子たちに人気を博し、問題視されてもいる。『不埒な(fast)』という言葉が女の子に対して頻繁に使われるようになったのはこの時期だ。」(p.39)小説の中で主人公は、男性とおてて繋いでみたりハグしてみたり、或いはチューしてみたり(多分チューどまりであろう。それでも当時としては「センセーショナル」ね)。2019/02/06

あぎる

2
タイトルは「下着の誕生」だが、内容はヴィクトリア朝時代の女性下着の話。学術書に入ると思うが、エッセイっぽさもあって読みやすい。なお当方男性で、エロ目的で読み始めた。すぐにエロはないとわかったが、楽しく読むことができた。これは服飾史の本だ。ただクリノリンが引っかかって転んで生脚があらわになった婦人の挿絵(当時のもの)にはそそられた。2025/07/10

もち

2
主にコルセットの歴史を取り扱っている。クリノリンの流行から、クリノリンが廃れると細い腰を作り出す必要に駆られ、コルセットによって締め上げる事態になったと。自転車の登場によって、少女たちが暴走するのにシャペロンがついてこれなくなったというのはおもしろい。女性の知的教育が忌避されていたのも知らなかったので驚きだった。この本では主に19世紀後半のファッションの動向について学べる。2022/06/18

小高まあな

2
本編に直接関係ないんだけど、海辺の奇抜なファッションである「頭にエビ、背にエイ」の服、めっちゃ欲しい2018/11/29

nappa

2
この本とても勉強になります。下着を焦点に当てるだけで、イギリスの文化の変容、時代背景などすべて見えてきます。2014/01/10

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