内容説明
バイオ、ナノ、コンピュータ―三つの究極のテクノロジー。生命・物質・情報を「編集」する驚異の技術を手に、人類はどこへ行くのか?解体する「主体」。「知」の根源的変容。怪物と化した「システム」…。「生命」「時間」の視点から、「知」とテクノロジーと自由の新たなあり方を探る。
目次
序章 知の行方
第1章 技術の哲学史
第2章 文明のソフトウェア
第3章 「主体」の終焉
第4章 三つの技術と二つの文化
第5章 情報テクノロジーのパラドクス
第6章 生命とアナザーワールド
第7章 文化の気象学のために―結びにかえて
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
5
ワロタ。読んだことないと思ってたのに読んであった。でも、ま、収穫はあった。前に読んでいたときよりも問題意識が明確だったのが幸いした。サイボーグ的主体についてのイメージがつかめた。いやこれはまぁ知ってたか。ドーキンスのミーム論をいじいじしてるのが印象的やったわ。ここではないどこかを志向する人間というものって視角を思い起こさせてくれたのはありがたかった。それにしても松岡正剛ヨイショである。テクノロジーと生命とを視野に入れたとき、さらには来たるべき人間像を射程に入れようとするとき、物書きは「編集」を思うようだ。2024/03/25
袖崎いたる
2
自己の可塑性、自己塑性。これを踏まえて人間にとって技術を思うと、人は誰しも自分自身を編集しながら自分を含みこむ世界に対する編集もしている存在論が浮かぶ。本書ではひとつの世界観として、哲学がテクノロジーを認識する姿を見せてくれている。幾つもの引用をもって描出されるのは、人が何はともあれ何かしら習得することになる(単に経験であることを超えた)技術は、この世界の手触りをより深く感じさせるための縁になる、という真理だ。真理はむろん、哲学によって出逢う光である。2022/06/22
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