ブルーバックス<br> カオスから見た時間の矢―時間を逆にたどる自然現象はなぜ見られないか

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ブルーバックス
カオスから見た時間の矢―時間を逆にたどる自然現象はなぜ見られないか

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  • サイズ 新書判/ページ数 251,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062572873
  • NDC分類 421
  • Cコード C0242

内容説明

分子運動の可逆性を考えると、こぼれた水が自然にコップに戻ることが起こってもおかしくない。しかし、実際そんなことが起こらないのはなぜか。統計力学の誕生から100年、いまだに論争の絶えない「不可逆性の問題」を解く鍵が「カオス」にある。

目次

第1章 「時間の矢」と不可逆性の問題
第2章 時間反転の実験―スピン・エコー
第3章 ギッブスの見方―統計集団の考え方
第4章 カオス
第5章 拡散という不可逆現象
第6章 分布に刻まれる「時間の矢」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にしがき

10
👍👍👍 ミクロな分子や原子の動きは可逆的なのに、マクロで見るとなぜ不可逆なのかを丁寧に分かり易く説明している、と思う。 2/3くらいまで、なるほど!と読んでいたが、分子の状態を6x10^19次元の空間に表したと思ったら、分布の確率に合わせて雲状にしたり、平面に落としこんで捏ねたりひっくり返したりとアクロバットな操作が続き、振り落とされてしまった… 科学者の考えることってすごい。 関係ないが「パイこね変換」を「パイねこ変換」に空目して、この単語が出てくる度に脳内でネコがパイをこねはじめてかわいかった。2020/12/08

きゅ

8
なぜ時間を巻き戻す動き(こぼした水は元の状態に戻れない、混ぜたコーヒーミルクはもう分離できない等)はできないのかという内容の本。当たり前の疑問だと思ったけど、分子の動きは可逆なのに、可逆である分子が起こす現象は不可逆なのでとても語るに難しい問題のようです。後半は正直文系にはほとんど理解できなかったです。例えがわかりやすいし図解も多いので理系の方なら大丈夫と思います。2022/02/12

sun

3
カオスのある断面。可逆性と不可逆性の議論の歴史と展望。まだわからない事が多い。2014/04/21

タク

3
カオス理論から不可逆性の謎に迫る本。文章に重複がともかく多いので、巧くやれば4分の3位に圧縮できてたんじゃねーかな。2011/08/07

デコボコ

2
明晰な良い本とは思います。が、(著者も末尾で述べてらっしゃいますが)結論にはほど遠い。結局多重パイこね変換において熱力学第2法則が成り立つ事を示しただけ?2016/12/16

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