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内容説明
部分的にはでたらめに見えても、全体には秩序がある―確率モデルとは、自然現象をそういう世界としてとらえる。いっけん複雑で予測不可能な自然のふるまいも、じつは単純な確率のルールの無限の積み重ねの結果なのだ。だからそこには秩序が生まれる。するとその単純なルールこそが自然のメカニズムの本質ではないのか。カオス、フラクタル、自己組織化臨界現象といった複雑系科学の考え方と密接に結びついた確率モデルの魅力的な世界を紹介する。
目次
プロローグ 複雑系科学への登山口
第1章 なぜ物理学者は確率モデルが好きなのか
第2章 磁石のモデルと森林生態系
第3章 伝染病伝播とパーコレーション・モデル
第4章 自己組織化臨界現象と砂山崩しのモデル
第5章 さわがしい定常状態―統計物理学への誘い
エピローグ 空間パターンと確率モデル
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デコボコ
1
カオスやフラクタルの話はほとんどなく、複雑系というより統計力学の手引き書としての側面が強い。 扱うのは、格子モデル(水分子など)、イジングモデル(磁性体など)、コンタクトプロセス及びパーコレーションモデル(伝染病伝播など)、自己組織化臨界現象(砂山の崩れ方など)、熱平衡、非平衡定常状態など。 3カ所ほどツッコミ所もあったし細かい点では疑問も残るが、どの解説も分かり易い。あまり売れてないっぽいが、名著だと思う。2013/04/09
PapaShinya
0
ちょっと古い本ですが、大変分かりやすく書かれている。自己組織化臨界現象(SOC)について、比較的丁寧に書かれているので読んでみました。セルオートマトン的なシミュレーションに興味のある人は、読むべき本だと思う。特に、絵が動画が似ているから自然現象をシミュレートしたと思っている人は、この本読んで基礎から勉強し直そう。2022/09/22