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内容説明
女に化けるキツネ、男に化けるタヌキ。果たしてその正体ならぬ生態は…。私たち日本人の心の中で昔から生き続けてきたキツネとタヌキは、正反対の生き物のようだが、ずるいもの同士であり、どちらも人を化かすと信じられてきた。確かに両者は同じイヌ科で人里近くに棲みながら、キツネは環境によく適応して繁栄し、タヌキはもっとも原始的な部類だがしぶとく生きて、それなりに繁栄している。そんなキツネとタヌキのすべてを解説したものである。
目次
第1章 身近なキツネとタヌキ
第2章 キツネとタヌキの嘘・本当
第3章 キツネとタヌキの動物学
第4章 キツネとタヌキの未来
キツネとタヌキに関する諺、動植物名など
参考図書・資料など
アカギツネ・タヌキの分布と亜種
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こだま
5
民俗学と動物学の観点から書かれていて面白いです。2016/06/03
kusano
5
民族学的興味から借りたので,途中の動物学中心の章はかなり斜め読みしてしまった.第2章は色々な地域の狐・狸に関する寓話,民話を集めたものになっているが,その地域の文化的背景や話の成り立ちに関する考察にまで及んでいて面白かった.2012/08/20
takao
3
ふむ2024/03/18
なを
3
民俗学的見地と動物学的見地からアプローチした書。そば・うどんから始まって、怪奇現象の伝説、生態、果ては狸汁の味にまで。神話や民話の解釈についても面白い。2011/04/26
あんちゃん
2
狐と民話に関する資料として借りた。著者の文体が好みだったのでぐいぐい読めた。動物学者の寓話アプローチには、文学者(小説家とか)の個人の思想とかメタファーだとか面倒くさいものを排除して、数値的根拠から分析していく。ファンタジーを粉々に打ち砕き、現実に根を下ろしての解釈は夢がないが面白い。狸汁は不味い、狐は油揚げを食わないでもない、狸のほうが動物学的にものんびりしていて阿呆っぽい・・・勉強になるな。2013/03/15