内容説明
「自衛隊は、幸運なことに訓練しかしたことのない軍隊だった。では、本格出動すべき危機がなかったか、と言えばそうではない。危機は確実に存在した」…防衛大卒業後、新聞記者として防衛庁を担当してきた著者が、日本の安全が脅かされた「地下鉄サリン事件」「能登半島沖不審船事件」「ミグ25亡命事件」「12・9警告射撃事件」の真相を現場指揮官に直接取材!苦悩する指揮官の肉声を伝える。
目次
第1章 毒ガス防護―地下鉄サリン事件(自分が実験台になった男;防衛大学校のころ ほか)
第2章 海のスクランブル―能登半島沖不審船事件(海軍の匂い;大砲が私のほうに向けられた ほか)
第3章 亡命機飛来―ミグ25事件(自衛隊最大危機の日;事件を知った瞬間 ほか)
第4章 領空侵犯を許すな―12・9警告射撃事件(自衛隊の本質;「地球を取り巻く蛇」 ほか)
第5章 海外派遣の重さ―同時多発テロ(「終わり」と「始まり」;軍人には見えないものが見えている ほか)
著者等紹介
滝野隆浩[タキノタカヒロ]
1960年、長崎県佐世保市に生まれる。防衛大学校を卒業。1983年、毎日新聞社に入社、甲府支局に配属。1987年、社会部八王子支局に転属。社会部記者として宮崎勤事件を担当した。その後、1994年より「サンデー毎日」記者。1996年、東京本社社会部に転属、防衛庁を担当。「サンデー毎日」編集次長、東京本社夕刊編集部編集次長を経て、社会部編集委員(防衛庁担当)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
39
何だかんだと言われる自衛隊ですが、やはり今の日本を守っているのは自衛隊なんだな。2020/12/27
カラヤ3
2
「浅学非才、馬鹿丸出し」の防衛記者会所属の毎日新聞記者が書いている。自衛隊の現状が特に非常事態の際にはっきりいって現場任せの部分があるという問題点をあぶりだしてくれている。2016/08/25
Mikarin
2
自衛隊創設以来前半の40年、1990年代からの10年(本書は2002刊行)そして21世紀以降、これほど社会的評価や注目度が変わった組織はないと思われる。今日の我々からすると、平和主義の名の下、戦後の昭和時代がいかに平和ボケしていたかよくわかる。2015/01/22
おい
1
自衛隊指揮官の話はかなり生きた内容と思われる。書かれてから時間がたっているが、筆者の意見に同意する点は多い。平和を維持したければ、前線に立つ組織、人に動きやすくなる様、法、制度、社会環境を整えてあげるべき。 ★★★★★2019/08/27
Sir
1
これ程時間を忘れる本はないのに、読んでいる人が少ない事に驚いた。2017/03/10
-
- 和書
- マクロ経済学