内容説明
現代社会における家庭はストレスでいっぱいです。親が健全に機能する家族を築き、よい人間関係を築き上げる努力をし、子どもをリードしていくことは欠かせません。これまで以上に、子どもが逆境に耐えられるだけのたくましさと、自分と周りの人たちに対する優しさを身につけることができるような土台をつくるのが家族の役目です。子どもを守るはずの親が子どもを虐待したり暴力をふるう家族は、まさに機能不全家族といえるでしょう。
目次
序章 さらに増え続ける家族の問題
第1章 「機能不全」の家族が増えている
第2章 「子どものために」という依存する心
第3章 子どもとの人間関係をよくするために
第4章 心を閉ざしてしまったのは、だれ?
第5章 親も子も「ノー」と言えるルールを
第6章 「あなたの子どもではありません」
著者等紹介
西尾和美[ニシオカズミ]
1945年、岐阜県に生まれる。CSPPバークレイで博士号を取得し、アメリカ・カリフォルニアで精神療法家として幅広く活躍。機能不全な家族の中で育ったアダルト・チルドレン、共依存症、心的外傷(トラウマ)を受けた人たちの治療にあたっている
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
10
こういった本が出尽くした感ありだけれど、昭和の時代に育った私にとって、「機能抜群家族」ってあったろうか。。。 子供との、パートナーとの在り様を原点に戻ってやり直せない以上、「結果の状態を甘受」する以外ないのでは。また「機能不全状態」の進行形の家族は何を、どうしたらいいのかという解決提案の説得力に欠けている。コメンテイトとするのは容易いが、泥にもがいている人に差し伸べるツールとはなりえていない感がする。2009/12/06
n0i
7
多くの人が、機能不全の家族の中で育ってきました。言い換えれば、多くの人が家族の中で心に傷を負う一方、健全な思考、行動、感情、人間関係、コミュニケーションの仕方を習ってこなかったということです。2010/08/06
m
6
とりあえず表面化してきてることは確か。さて次は、不健全さに気がつかない人の多さに対するアクション。そんなのあるかなぁ・・。2012/10/29
bunboo
3
子供が大きくなった今、自分の子育てを振り返り、反省することがたくさんあった。子供をコントロールしてしまう親があまりにも多いらしい。別の人格としてきちんと接するためのノウハウ本・・・かな?2015/09/16
かなで
2
児童に関わる上で役に立つかな~と思って図書館で借りた本。親になるために免許が必要ない、というのは私も少し疑問に思ってたことで、それな!となった。この本で描かれている理想的な親業を為せている親がどのくらいいるのか気になる。でも、やはり子ども時代は善い人間になるための成長期間だから、大切にしないといけないよな~と思う。自分自身の、子ども時代のトラウマとか、様々な思いを整理しないと親にはなっていけないような気がする。家族って近いからこそ複雑で難しいよなってすごく思う。/6冊目2022/04/10