内容説明
R・ワーグナーが26年もの歳月をかけて作曲し、原作だけでなく、台本、演出も手がけ、しかもバイロイトに劇場まで建設したという大作「ニーベルングの指環」。下巻では、第2夜「ジークフリート」(全3幕、1871年完成)、第3夜「神々の黄昏」(全3幕、1874年完成)を収録。
目次
第2夜 ジークフリート
第3夜 神々の黄昏
著者等紹介
あずみ椋[アズミリョウ]
1982年「WINGS」よりマンガ家デビュー。北欧神話をモチーフとしてマンガを書き続けている
宇野功芳[ウノコウホウ]
1930年、東京都に生まれる。国立音楽大学声楽科卒業。1953年から評論活動を開始、「宇野節」と呼ばれる独特の語彙・文体で知られ、多数の信奉者を擁する。評論活動のかたわら、合唱団の指導、指揮者としても活躍する
ワーグナー,リヒャルト[ワーグナー,リヒャルト]
1813年、ドイツのライプツィヒ生まれ。1883年没。従来のオペラ形式から離れて、自作台本による楽劇を完成。ライトモチーフ、無限旋律、半音階和音などの新しい技巧を生んだ偉大な作曲家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
20
ハーゲンとローゲの描写に力が入っているため、ブリュンヒルデとジークフリートの「愛と裏切りの物語」の部分よりも 、ローゲとハーゲンによる「“世界”に対する復讐の物語」の部分の方がインパクトが強いです。ジークフリートとミーメの「血の繋がりがなく、打算的であっても、それなりに“情”が感じられる関係」と、アルベリヒとハーゲンの「血の繋がりはあっても“情”はなく、ただ復讐心によってのみ結びついている関係」が丁寧に描けており、ヴォータンの描写と相まって、「父性(父権)の敗北の物語」として読むことができます。2015/09/25
あにこ
2
よく出来てるお話!感心する。すごいなぁ。ブリュンヒルデが最初出てきたときはが、ここまで主役級の立ち回りをするとは思ってなかった。アルベリヒの息子・ハーゲンの策略による残酷な四角関係を経て、神々を巻き込んでの壮絶なラスト、第三幕はさすがに圧巻である。2019/06/25
ととろ
2
他の漫画化『ニーベルングの指環』と比べても最も綺麗にストーリーがまとまっている。また、ハーゲンが悪役らしい悪役として描かれていて実に清々しい。ただただ利己的に自分の利益だけを考えるこのキャラクターなら、ワーグナーの原曲でもハーゲン役に人気が集まるという話にも納得出来る。2010/10/04
ZEP
1
ワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」の漫画化です。下巻には「ジークフリート」「神々の黄昏」が収められています。「ニーベルングの指輪」はあらすじを何度読んでもなかなか理解できないので、観劇の予習用にはお薦めです。ただ、宇野功芳の解説は相変わらず独善的なクナッパーツブッシュ礼讃で、いささか辟易します。2014/11/15
reeree
1
ストーリーもわかりやすくて良かった。2012/12/27