内容説明
異常で不思議な事件が起こるたびに、必ず話題になる「精神鑑定」。この精神鑑定、「密室の作業で怪しい」というイメージがある。もちろん最新の医学的な知見が活用されているのだが、精神鑑定の中心となる柱は、鑑定人と被鑑定人との間の人間関係からなる面接や問診である。そこで起こる心理的なプロセスもまた、複雑で多層的である。精神鑑定の第一人者が、その方法を明らかにする。
目次
「わたしは死刑になる」
裁判所からの招待状
女性死刑囚との出会い
「わたしの生い立ち」
幼児記憶というプリズム
殺人心理
「いつまで生きていられるのか」
からだの秘密
陽性転移、逆転移
脳を裁く法廷尋問
鑑定人の闘い
「この人生はなんて素晴らしいんだろう」
著者等紹介
福島章[フクシマアキラ]
1936年、東京都に生まれる。東京大学医学部を卒業し、同大学大学院を修了。医学博士。専攻は精神医学。法務省府中刑務所医師、東京医科歯科大学助教授、上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。病跡学の権威として知られるほか、精神鑑定医として数多くのケースを手がける
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感想・レビュー
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- 和書
- 不機嫌な果実 文春文庫