内容説明
人はなぜ、「家族」を持とうとするのか!?夫婦、親子それぞれが、依存し合いながらも「孤独」でいる現実をどう考えるべきなのか。「健全な家族」という神話はもはや存在しない。アルコール依存症、摂食障害、共依存症、引きこもり、アダルト・チルドレン、子どもを愛せない親たち…。人は「家族」に何を求めているのか!?「家族の心理」と「家族の真実」に迫る現代人必読の書。この一冊で、家族内人間関係が変わる。
目次
第1章 「家族する」女性たち
第2章 「愛しすぎる」女たち
第3章 「殴る」男たちが求めているもの
第4章 「健全な家族」という罠
第5章 母と娘の「危うい関係」
第6章 「子どもを愛せない」親たち
第7章 「登校拒否すらできない」子どもたち
第8章 「引きこもり」の子どもたちの人生
第9章 「もう一人の自分」が見えるとき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
morinokazedayori
22
★★★★★家庭内のモラハラやDVについての理解が深まる。著者は男性精神科医。DVが被害者とその子供に与える影響について、女性の立場からだけでなく、本書のように男性の側からも客観的に捉え、周知に努めてもらうことは、DV問題をなくしていくことに非常に大きな力となると感じた。2019/04/18
チャー
17
発行されてから時間が経っている本ではあるが、内容はいつの時代にも通じると感じた。精神科医の著者が様々な家庭で生じた問題や患者の悩みとその経過や結果について綴っている。日本における男性と女性の家庭への考え方が世界のそれとは大きく異なっているという指摘は確かにと感じた。人は同じ人間関係を繰り返すという点は、そう簡単に人は変われないという事を再認識させられる。口で助けてが言える子ならそのような行動に走らないという指摘はなるほどと納得。家族の中で人は孤独を知り、他人を求める自己を知るという言葉が強く印象に残った。2025/06/15
玲
9
「人は少々ブルーな気分で、適度な寂しさを抱えながら生きるのがいい」ああ、これでいいんだ、完全に補完される必要なんてないんだ。登校拒否、引きこもり、広義の家庭内暴力、虐待、育児放棄、依存症、アダルトチルドレン、20世紀末の心の闇が顕在化する2010年にもこの本は存在意義を強めている。2010/08/04
サラ.K
6
けっこう強気な本。このごろソフト化した表現に逃げている気がする精神系の本の中では読み応えがあった。 必要以上に家族を背負ってしまうのは問題だな。2012/10/20
roomy
6
ためにはなるが私には必要ないかな。けど一度は読んだほうがいいのかも。私は依存することも反抗期もなくすくすく育った。子供達も反抗期はまだない。思ったことは口にして喧嘩もするけど仲直りも早い。親の見せる姿がまともじゃないと子供もまっすぐ育たないのかな。世の中にはすごい環境で育ったり変わった関係だったりする親子、夫婦、家族がいるんだと驚いた。私はとても幸せな生活してるんだな。家族に感謝。2011/11/18