出版社内容情報
【内容紹介】
金日成・金正日・朝鮮総聯、そしてわが罪許すまじ……!!
「地上の楽園」を信じ、1959年から始まった「帰国事業」を通じて北朝鮮に帰国した在日朝鮮人の数は2万8448世帯9万3339人。その多くが、次第に消息も途絶え、消えていった。飢餓と圧政の地・北朝鮮で彼らを待ち受けていたものは?独裁政治体制を敷く金日成・金正日親子、それに盲従する総聯、社会主義幻想を煽(あお)った「進歩的文化人」たちの罪は?金正日の嘘と野望に迫る!!自ら帰国事業に携わった元総聯幹部の悔恨と懺悔に満ちた告白!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もんき
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ちょっと感想が難しい。元朝鮮総連の幹部の告発本という意味でとても画期的な本だったとは思いますが、北朝鮮イデオロギー外部の人間からすると「そりゃそうだろ」とさめた目にもなります。(今だから言えることかもしれないけど)また、著者を含めた登場人物全体的に「ちょっと短絡的じゃないか?」という疑問も出てきます。過去の告発本ですが、あんまり未来につながらないなぁ、というのが感想。大事なことは一刻も早く不当な生活を強いられている人々を不当な権力から「解放」することなんですが、またこの「解放」という言葉が難しいですね。2013/03/21
TEDDY曹長
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元朝鮮総連幹部による北朝鮮の告発本。帰国事業の過ちを悔悟の念で表現されている。でも、もう時間は戻ってこない。政治体制とは国民に何を与えなくてはいけないのか?考えさせられた本です。北朝鮮側の方が書かれた本なので一つの切り口として読むのが良いと思います
山葵
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「帰国事業」を、この事業に関わった元・総連関係者の視点から書いたもの。自国の優越性を示すために北朝鮮が行ったこの事業は、国内の朝鮮人をお金をかけずに追い出したい日本政府の考えともうまく合致し、大々的に繰り広げられる。しかし、祖国に夢を託し、また祖国のために莫大な資金や設備を持って北朝鮮に入国した者の多くは、その後「行方不明」になっていたのだった。2021/03/27