いのちがけ―加賀百万石の礎

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  • サイズ B6判/ページ数 366p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062209526
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

前田利家とともに戦国の世を駆け抜け、百万石の礎となった男がいた。「加賀の髭殿」――村井長頼が命懸けで貫いた忠義の生涯。加賀百万石の始祖、前田利家。その若き浪々の日々も、大大名となった後も、常に付き従い、幾度も主君の危難を救った家臣がいた。村井長頼、その知られざる忠義の生涯。そして、長頼が主君の肩越しに見た、信長・秀吉・家康ら天下人の姿――。
第2回「決戦!小説大賞」受賞! 
デビュー作にして、珠玉。戦国は今、新たな語り部を得た!

砂原 浩太朗[スナハラ コウタロウ]
著・文・その他

内容説明

非才にして無名。されど見事な生涯。若き浪々の日々も、大名となった後も、常に前田利家に付き従い幾度もその危難を救った男―村井長頼。桶狭間、長篠、賎ヶ岳…名立たる戦場を駆け抜け、貫き通した忠義の生涯。そして、主君の肩越しに見た信長、秀吉、家康ら天下人の姿―。

著者等紹介

砂原浩太朗[スナハラコウタロウ]
1969年生まれ。兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社勤務を経て、フリーのライター・編集・校正者となる。2016年「いのちがけ」で第2回「決戦!小説大賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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hiace9000

141
当世歴史文学一級の語り部たる砂原浩太朗処女作読了。今作においても砂原筆の描き織りなす端正にして静謐なる文体は、心象と見事に重ね綴る四季折々の自然美の描写と相まって、読み手の心を忽ちのうちに水鏡の如き凪にする。天下覇権の階を駆け上がるもののふが割拠する戦国乱世の終盤、織田・豊富・徳川と同時代を生きた前田利家が家臣・村井長頼の生涯と、その忠義を貫いた生き様。決して多くを語ることなき人物たちの微細な心の揺らめきや逡巡、ささくれは小さき水紋となって幾度も読み手の心の汀に打ち寄せ、涼やかなる風は琴線をちりと鳴らす。2024/07/20

たいぱぱ

78
背筋を伸ばされるような時代小説を書く砂原さんのデビュー作は、前田利家の家臣・村井長頼の目線で利家、利長親子と共に時代を生き抜く様子を描く歴史小説。最後の展開に目頭が熱くなり、古文書のエピローグに「最後まで生き抜いたんだな…」と微笑み泣き。恥ずかしながら村井長頼なんて聞いたこともありませんでしたが、時代を支えた裏舞台にはこういう男達がいたと知り嬉しくなります。そんな男達以上に胸震わせてくれた芳春院まつと北政所寧々。天下人と大大名の妻の友垣ぶり、器のデカさや優しさに胸が熱くなりました。男は女に敵わないな…。2024/07/02

ひらちゃん

50
前田利家が家臣、村井長頼の生涯。主とともに命がけで駆け抜けた様が、丁寧に描かれている。デビュー作とは到底思えない程の出来栄えに時間を忘れて読み込んだ。織田から豊臣へ、利家亡き後の徳川との遣り取り。臨場感溢れ引き込まれた。決して賢しくもなく、後から気づく事の多い人生。妻みうとの馴れ初めさえも人となりを感じてしまう。家臣という一歩引いた半生を読めるのも、時代物の醍醐味だと思う。2024/06/08

tetsubun1000mg

37
作家の前作「高瀬庄左衛門御留書」が面白かったので選ぶが、期待にそぐわない出来栄え。 加賀藩主前田利家を主君とする家臣村井長頼の目から見た戦国の時代を描く。 桶狭間、長篠、賤ケ岳の合戦の描写や信長、秀吉、家康の天下人との出会いの場面などがリアルな描写で実際に目の前で見ているかの様な臨場感。 秀吉の朝鮮出兵でも、利家と家康が家臣の立場から秀吉を命がけで止めようとする場面も迫力があった。 時代物は大名を主人公にして書かれることが多いが、家臣の目線で江戸時代を見ていくのもタイムマシンに乗って見る体験をした感じ。2023/08/30

楽駿

35
川崎図書館本。前田利家の家臣、村田長頼の人生と、長頼の目から見た利家の姿を描いた作品。賤ケ岳の戦い以降は、ちょうど先日、今村翔吾氏の『八本目の槍』を読んだばかりで、同じ時代を作者の捉え方で、こんなにも世界が変わるのかと、改めて実感した。自分自身も、また、家族、家臣も生き続けさる為の決断には、ためらいはない。熟慮は必要だが、守るものを持っている人は強いと言う事かも。前田利家について、もっと知りたくなった。2022/10/20

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