独り舞

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  • サイズ B6判/ページ数 186p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062209519
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

台湾で生まれ育ち、日本へ。初めて日本語で書いた小説で群像新人文学賞優秀作を受賞した若き台湾人作家の鮮烈なデビュー作。私は私。海を渡っても、異なる言語を操っても、何も変わらない。自分自身であること、それが生の苦難の根源なのだ――。心惹かれていた同級生との死別により、幼くして死への想いに取り憑かれ、一方で、性的マイノリティとして、内なる疎外感に苛まれていた迎梅。女子高での密やかな恋、そして運命を暗転させる「災難」の果てに、日本に半ば逃亡のような気持ちで渡った彼女の葛藤と孤独を描く、若き台湾人作家の鮮烈なデビュー作。

李 琴峰[リ コトミ]
著・文・その他

内容説明

心惹かれていた同級生との死別により、幼くして死への想いに取り憑かれ、一方で、性的マイノリティとして、内なる疎外感に苛まれていた迎梅。女子高での密やかな恋、そして運命を暗転させる「災難」の果てに、日本に半ば逃亡のような気持ちで渡った彼女の葛藤と孤独を描く、若き台湾人作家の鮮烈なデビュー作。第60回群像新人文学賞優秀作。

著者等紹介

李琴峰[リコトミ]
台湾人。1989年台湾生まれ。15歳より日本語を学ぶ。また、その頃から中国語で小説創作を試みる。2013年来日。2017年、初めて日本語で書いた小説である『独り舞』にて第60回群像新人文学賞優秀作を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

89
台湾若手が日本語で書いた小説デビュー作。 LGBT、台湾人、過去のトラウマ、と、いろいろ大変な20代後半女性。日本で就職中。LGBTて、台湾では圏内人ていうらしい。 さっくり読める青春後期小説。割と面白い。2021/02/18

なゆ

65
ほお、これが第60回群像新人文学賞優秀作受賞のデビュー作でしたか。ここからもう、台湾✕日本✕セクシャルマイノリティというスタイルが出来ている。でも、この作品は“死”が常にちらついてとても重い。レズビアンだっただけなのに、迎梅(紀恵)の人生は茨の道だ。とんでもない「災難」まで降りかかり、どんどん孤独の闇にはまっていく。一旦は這い上がっても、「災難」が邪魔する。いろんな人と関わりあってても、いつも彼女は独りだった。薫みたいな女じゃなく、痛みを分かってくれる相手に出会ってほしいと思うばかり。2021/08/24

いちろく

31
著者が台湾出身であり日本語で描いた作品でもあるデビュー作。自身のセクシャルマイノリティと不幸な出来事が重なり、名を変えて台湾から日本へと移った主人公の紀恵。正直な話、物語から受けた印象だけでセクシャルマイノリティの事に関して、アレコレ言えないし、言うつもりもない。ただ、改めて一端でも知るキッカケになったが本音。デビュー作な事もあり、前に読んだ著者の作品と比較して独特な状況描写は弱い印象。 2021/04/25

ケイティ

26
とてもとても良かった。台湾人が日本語で書いた小説だが、その語彙力や表現力に圧倒された。同性愛者の迎梅は、ある事件をきっかけに台湾での自分を捨て、名前を変えて日本で生活を始める。しかし、どこにいても過去のトラウマに振り回され、LGBTマイノリティとしての疎外感、幸せ、愛、憎しみなど、若い彼女の手に負えないほど降りかかる。そんな揺れ動く感情が衝動的かつ繊細に描かれる。三人称なのに、とても主観的で少々混乱したが、その温度差がリアルで叙情的な印象を演出していたような。今後も期待大の作家さん。素晴らしかった。2019/10/04

PAO

16
「そこには時間も無ければ、空間もない。だから精力が尽きるまで、生のエネルギーが果てるまで舞い続けるしかない」…(181頁)2021/08/24

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