出版社内容情報
あんなことやこんなことも?! 江戸時代の廓には色々な秘密が隠されていた! 美麗挿絵とともに描かれる江戸時代の廓の全て。あんなことやこんなことも?! 江戸時代の廓には色々な秘密が隠されていた! 美麗挿絵とともに描かれる江戸時代の廓の全て。
菊地 ひと美[キクチ ヒトミ]
著・文・その他
内容説明
花魁とはどうやって遊ぶのか。彼女たちがいた妓楼の中はどうなっていたの?実在した高級遊女たち。そして男を虜にした手練手管とは…。いままで描かれることのなかった廓の世界を、わかりやすく掘り下げた「廓」本の登場です!オールカラーの美麗挿絵とともに語られる、“廓”の内側。
目次
廓案内
花魁と遊ぶには―登楼の仕方
妓楼の店内
高級遊女
花魁道中
禿・振袖新造
振新と遊女披露目
遊女の手練手管
床上手
床入り時間が重なった時の男たち
著者等紹介
菊地ひと美[キクチヒトミ]
江戸衣装と暮らし研究家。衣装デザイナーを経て、早稲田大学の一般講座で十年ほど学びつつ、江戸についての著作を発表。文と絵で著し二十年が経つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
43
衣装デザイナーを経て一般講座を担当する研究家の筆者。堅苦しい理論抜きで廓の美学を解説。雑誌掲載からの冊子、かる~く読める。なまじっか中年男性研究者の手にならない分、納得した部分が多い。大半は花魁の解説。28歳になるとほぼ失職、雑用に回るとか、禿は空気を読むに長けていないと役立たず、越中・越後・出羽地方から売られてきた少女が多かった、文使いに託す手紙、だが今の郵便とはかけ離れていて先方につくとは限らないとか、ふ~ん。床技、虚啼き(よがり声)など濃いお話も。現代とは比較にならないほど広い裾野の江戸が見えた。2017/11/24
oldman獺祭魚翁
32
江戸衣装と暮らしの研究家という女性が書いた江戸吉原の行き方・遊び方から花魁の着物まで網羅したガイドブック。本文の内容は非常に詳しい(ただし太夫と呼ばれるような花魁に片寄っているが…)が図版などが無い(ただし著者自身の挿し絵は有る)のが、大きな欠点。雑誌連載の単行本化だが、どうせ本にするなら思いきって図版や写真による解説が欲しい。2017/11/19
kanata
25
江戸もの遊郭もの小説、歌舞伎のために、わかった気になっていたことを知る。おもに吉原。昼三、座敷持ち、部屋持ちという階級。振袖新造(客をとる娘、とらない娘あり)と禿(6~12歳)の違い、将来有望な引込み禿は客をとらない。大見世の遊女は基本的に張見世なし。花魁道中は遊女勝山がきっかけとされ、江戸前期は後ろ帯で地味。お歯黒水は庶民は手作り、遊女の場合は禿が買い出しに行く。遊女を巡り床入り時間が被った男たちの争い、敗者となると「貰い引き」(返金なしで遊女と遊べずにランクの低い部屋へ移動させられる)には同情。2018/11/04
fukuokakomachi
9
聞いたことはあれど、実態については謎に包まれていた江戸時代の一大遊郭・吉原の解説本。 吉原をテーマにした作品はそれこそ山のようにあるが、どうしても遊女達がいかに過酷で悲惨な生活を強いられたかという点にフォーカスされたものが多い。 そんな中で吉原がどのように運営され、どのような手はずで遊ぶことになっていたのかということが紹介されている本書はなかなか興味深い。 それにしても売春という行為を洗練化し、粋とすら呼べそうな遊びにまで仕立て上げた江戸人達にはある意味尊敬の念すら覚える。筋金入りのスケベの群れ。。。2017/12/23
チョビ
5
【遊廓部自主練:甲斐拓也捕手レベル】まずすごいのは著者が大学のセミナーで10年ほど学んだのちここ20年江戸の風俗研究をしているということ。そして、表紙に使われてる絵はオリジナルを著者のタッチで描いている。エグい部分は抑えられてて可愛らしい。ただ基本が文章のためもう少したくさんあってもいい気もするけど。またここ4,5年でどんどん日本人の価値観も変わり遊廓の研究発表もしやすくなっているのか、既存の本ではなかったことも淡々と書かれていてなかなかよろしい。ただし「媚学」は期待するとアウト。2018/02/20