辺境図書館

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  • サイズ B6判/ページ数 312p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062205351
  • NDC分類 019
  • Cコード C0093

出版社内容情報

知れば知るほど、読めば読むほど、好きになる。小説の女王・皆川博子が耽溺した、完全保存版ブックガイド。知れば知るほど
読めば読むほど
好きになる。

《この辺境図書館には、皆川博子館長が蒐集してきた名作・稀覯本が収められている。知らない、読んだことがない、見つからない――。
そんなことはどうでもよろしい。読みたければ、世界をくまなく歩き、発見されたし。運良く手に入れられたら、未知の歓びを得られるだろう。(辺境図書館・司書)》

小説の女王・皆川博子が耽溺した、完全保存版ブックガイド。(書き下ろし短編も収蔵)

皆川 博子[ミナガワ ヒロコ]
著・文・その他

内容説明

最期の日まで、本に溺れる。小説の女王が耽読した、妖しくも美しい本の数々。書き下ろし短編「水族図書館」も収蔵。

目次

『夜のみだらな鳥』とホセ・ドノソ
『穴掘り公爵』とミック・ジャクソン
『肉桂色の店』とブルーノ・シュルツ
『作者を探がす六人の登場人物』とルイジ・ピランデルロ
「建築家とアツシリアの皇帝」「迷路」とフェルナンド・アラバール
『無力な天使たち』とアントワーヌ・ヴォロディーヌ
「黄金仮面の王」とマルセル・シュオップ
『アサイラム・ピース』『氷』とアンナ・カヴァン
「曼珠沙華の」と野溝七生子
『夷狄を待ちながら』とジョン・マックスウェル・クッツェー
「街道」「コフェチュア王」とジュリアン・グラック
『黒い時計の旅』とスティーヴ・エリクソン
『自殺案内者』「蓮花照応」と石上玄一郎
『鉛の夜』『十三の無意味な物語』とハンス・ヘニー・ヤーン
『セルバンテス』とパウル・シューアバルト 『ゾマーさんのこと』とパトリック・ジュースキント
『吸血鬼』と佐藤亜紀
『魔王』とミシェル・トゥルニエ
「光の門」とロード・ダンセイニ 「鷹の井」とウィリアム・バトラー・イェイツ
『神の聖なる天使たち ジョン・ディーの精霊召喚 一五八一~一六〇七』と横山茂雄
『心は孤独な狩人』とカースン・マッカラーズ
「アネモネと風速計」と鳩山郁子 『わたしは灯台守』とエリック・ファーユ
「紅い花」「信号」とフセヴォーロド・ミハイロヴィチ・ガルシン 『神経内科医の文学診断』(正・続)と岩田誠
『塔の中の女』と間宮緑
『銀河と地獄』と川村二郎 「ロレンザッチョ」とアルフレッド・ミュッセ
『郡虎彦全集』と群虎彦 『群虎彦 その夢と生涯』と杉山正樹
水族図書館 皆川博子

著者等紹介

皆川博子[ミナガワヒロコ]
1930年旧朝鮮京城生まれ。東京女子大学中退。73年に「アルカディアの夏」で小説現代新人賞を受賞し、その後は、ミステリ、幻想小説、歴史小説、時代小説を主に創作を続ける。『壁・旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞(長編部門)を、『恋紅』で第95回直木賞を、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞を、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞を、『開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU―』で第12回本格ミステリ大賞を受賞。2013年にはその功績を認められ、第16回日本ミステリー文学大賞に輝き、15年には文化功労者に選出される。辺境図書館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

168
皆川博子は、新作中心に読んでいる作家です。著者の独断と偏見でセレクトした幻想書評集、装丁も素敵で妖しい中にも著者の古今東西の書物に通じた博識を感じます。但し、本書で紹介している作品の内、私が読んだことがあるのが、佐藤亜紀の『吸血鬼』のみなのが残念でした。もう少し読んだ作品があれば、より理解が深まったかも知れません。皆川博子は、女澁澤龍彦のような気がしました。2017/05/29

紅はこべ

139
好きな作家が語る本の話ほど興味深いものはない。本が好きな作家がやっぱり好き(ある作家が本が嫌いと公言していた)。それにしても私、最近ミステリ以外の海外文学に接していないな。皆川さんがカヴァン、佐藤亜紀、山尾悠子が好きってすごい納得。『心は孤独な旅人』は村上春樹の新訳が出たっけ?私は読むとしたら、皆川さんが読んだ河野一郎訳で読みたいな。ブルーノ・シュルツも読もうと思って読み逃していたよ。読まねばと思う本を否応なく増やす罪な本でした。皆川さんが聴覚を失っていたのにびっくり。2021/11/07

青蓮

119
小説の女王・皆川博子が偏愛、耽読する書物を紹介した書評集。皆川さんが創り出す重厚な物語のルーツの片鱗を窺い知ることができる。本書で取り上げられている作家・作品は読んだことがない物ばかりで、改めて皆川さんの読書遍歴の広大さに驚く。でもだからこそあのような作品が書けるのだなと納得します。色々と読んでみたい本が増えたので、これを契機に探してみるつもりです。書き下ろし短編「水族図書館」も素敵。皆川博子は1度読んだら戻れない、圧倒的な読書体験をぜひ多くの人にも味わって欲しいです。これからもずっと好きな作家さんです。2018/04/12

KAZOO

113
皆川さんが読んできた本で絵絶になったものや希少価値のある本が中心に並べられています。わたしが読んだ本は1冊のみ(ゾマーさんのこと)であとはここに書かれている内容で知りました。やはり皆川さんとしか言えません。非常に私の好みの本があったりするので再度読んでこの中からピックアップしていこうと思っています。2021/07/05

藤月はな(灯れ松明の火)

110
皆川博子女史に影響を与えた作品を皆川女史自身が紹介 するガイドブック。これはうっかり、踏み入れたらあかん、魔境やった・・・。お陰様でこの本が呼び水になって読みたい本&再読したい本が増える、増える^^;それにしても紹介している作品で「あ、これ、関連しているよね」と思われる他作品や思い出話も盛り込んで脱線しちゃう皆川女史が可愛らしい。同時にこんなにも素敵な本を見逃していた自分の無知と節穴ぶりを痛感する。紹介されていた本で読んでいた本は5冊のみ。さてさて、これらの本を読むことはできるのでしょうか・・・?2017/06/14

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