北斎まんだら

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6変判/ページ数 298p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062204743
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

葛飾北斎と娘のお栄、弟子入り志願の三九郎、美人画絵師の英泉。超人気絵師の有り様と、その周りの人間模様を描いた長編歴史小説!信州小布施の豪商、高井家の惣領息子・三九郎は、かの有名な絵師の葛飾北斎に会うために江戸へやって来た。浅草の住まいを訪ねてみると、応対してくれたのは娘のお栄。弟子入りを志願するもまともには取り合ってもらえず、当の北斎はどこかへ出かける始末。美人画で有名な絵師の渓斎英泉こと善次郎にはかまってもらえるが、火事見物につき合わされたり、枕絵のモデルをやらされたりで、弟子入りの話はうやむやのまま。そんな折、北斎の放蕩な孫・重太郎が奥州から江戸に戻ってきたことが伝わる。同じころ、北斎の枕絵や鍾馗の画の贋作が出回る事件が出来し、重太郎に疑いの目が向けられるが……。

梶 よう子[カジ ヨウコ]
著・文・その他

内容説明

天才すぎて傍迷惑。葛飾北斎。その巨星をめざして、取り巻く絵師たちは枕絵と向き合い、もがき瞬いていた―浮世絵の終焉を描いた『ヨイ豊』に次ぐ絵画歴史小説。

著者等紹介

梶よう子[カジヨウコ]
東京都生まれ。フリーランスライターのかたわら小説執筆を開始し、’05年「い草の花」で九州さが大衆文学賞大賞を受賞。’08年「一朝の夢」で松本清張賞を受賞し、同作で単行本デビューを果たす。’15年、幕末に浮世絵を守り抜こうとした絵師たちの姿を描いた『ヨイ豊』で第154回直木賞候補になり、歴史小説家として注目された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

186
図書館本。北斎に弟子入りした高井三九郎鴻山が主人公でしたが、北斎の娘応為(お栄)と北斎がメイン。北斎の娘と孫の苦悩、北斎自身の葛藤など描かれている反面、妖しなど見える三九郎を面白く描いていて楽しめました。2017/04/06

starbro

171
梶よう子、『よい豊』に続き2作目です。北斎が主人公かと思いきや、娘、葛飾応為(お栄)と弟子?高井鴻山( 三九郎)の物語でした。どこまで史実と一致しているのか解りませんが、主人公の二人を含め、北斎周辺の人々が躍動していました。すみだ北斎美術館は、まだ行けてないので出来れば今年中に行きたいと思います。江戸時代に生まれていたら、私も『火の見櫓』と呼ばれていたかなぁ(笑)2017/06/20

いつでも母さん

108
自分の中に有る『それ』・妖が見える信州小布施の惣領息子・三九郎。北斎ならどんな眼を持っているのか知りたくて弟子入りするも、北斎と娘・お栄に終始振り回されるのが面白い。『それ』は己の心に巣食う汚いものや戦きだという。人の眼は真実が見えないように出来ている。そうだね、だから言葉や絵で伝えるんだね。「おれが北斎だ」と言う言葉に圧倒される。そしてお栄の哀しみはそこにあるのだろう・・読後はちょっと切なかった。2017/04/15

nico🐬波待ち中

101
葛飾北斎に弟子入りした高井三九郎(鴻山)目線の物語。江戸っ子口調が軽快で人情味溢れていて、北斎達を身近に感じられ読みやすい。北斎を父として師として尊敬しそっと見守るお栄の姿には今回も心打たれた。「おれは、おれの思うがままに描くんだ」威勢良く啖呵を切る北斎はさすがの貫禄…と思えば落ち込んでブツブツ愚痴ったりと人間くさくて面白い。皆から助言をもらった三九郎もいつか自分の画が描けるはず。「描きてえから描く、それだけだ。そこに、訳なんざいらねえ」こんなセリフをさらりと言うお栄は、やはり惚れ惚れするほどカッコいい。2018/03/26

Shinji Hyodo

97
娘のお栄(応為)を『アゴ』と呼ぶ北斎。父親である北斎を『親父どの』と呼ぶお栄。この父娘のなんとも言えない様な間柄…ほのぼのじゃない、鬼気迫るでもない…何かサバサバしてる。信州 小布施 高井家嫡男 高井 三九郎、後の『高井鴻山』の目線で描く北斎とお栄の実に味わいのある物語。三九郎と渓斎英泉こと善次郎の掛け合いも愉快痛快。お栄の火事見物につき合わされたり、善次郎の枕絵のモデルをやらされたりで散々な三九郎だが、彼には人に言えないある秘密が…まかてさんの描いた北斎父娘とはまたちょいと切り口の異う物語。2017/06/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11449496
  • ご注意事項