すべての猫はセラピスト―猫はなぜ人を癒やせるのか

電子版価格
¥1,155
  • 電子版あり

すべての猫はセラピスト―猫はなぜ人を癒やせるのか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062201681
  • NDC分類 645.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

被災地で、老人ホームで、病院で、猫の持つ「癒やし」の力を探る。かわいい猫の写真がいっぱい「猫には、苦しむ人をよみがえらせる力がある。猫は偉大だ!」――ノンフィクションライター野村進氏推薦!

セラピーキャットの「ヒメ」は、白猫のメス。アニマルセラピーを実践する飼い主に、セラピーキャットとして育てられてきた。
ヒメを撫でると、病に苦しむ人が笑顔を見せる、名前を呼ぶ。ヒメも自分から患者の膝に乗っているようなのだ――。
2015年、猫の飼育数が犬を逆転しました。いま日本で飼われている猫の数は、約987万4千匹。空前の猫ブームが訪れています。犬と違い、飼い主の言うことなんて絶対聞かないのに、猫を抱くとなぜこんなに癒やされるのでしょうか。
長年アニマルセラピーを取材してきた著者が猫の癒やしの謎に迫ります。
原発事故後のシェルターで飼い主を待ちつづける猫、飼い主と一緒に老人ホームで暮らす猫、認知症、統合失調症、知的障害などを抱えた人に寄り添うセラピーキャット。猫の「心」と出会う旅が始まります。
第37回講談社ノンフィクション賞、第58回日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)受賞後第一作。
かわいい猫の写真がいっぱいです。

◇第1章 原発事故後の猫たち
原発事故後に警戒区域に取り残され、シェルターに保護された猫たちは――
◇第2章 セラピーアニマルとしての猫
犬のように訓練することのできない猫には、どのようなセラピーが可能か?
◇第3章 認知症の人たちのセラピー
小さいころからセラピーキャットとして育てられてきた白猫の「ヒメ」。寝たきりの人もいる介護療養病棟で、ヒメとの触れあいは認知症の人たちに何をもたらしたか?
◇第4章 障害のある人たちのセラピー
自閉症や知的障害、身体的障害などがある人たちの胸に、ヒメは飛び込んでいく。毛並みの向きと反対方向に撫でられたり、荒っぽく体をつかまれたりしても、ヒメは怒らない。障害をもつ人と健常者を、ヒメは判別しているようだ。
◇第5章 精神疾患の人たちのセラピー
精神疾患に対するキャットセラピーの有効性とは
◇第6章 猫はなぜ人を癒やせるのか
ヒメと人との心温まる交流
◇第7章 すべての猫はセラピストだ
死にゆく子どもに寄り添って


眞並 恭介[シンナミ キョウスケ]
著・文・その他

内容説明

セラピーキャットのヒメは、白猫のメス。アニマルセラピーを実践する飼い主に、セラピーキャットとして育てられてきた。ヒメを撫でると、病に苦しむ人が笑顔を見せる、名前を呼ぶ。ヒメも自分から患者の膝に乗っているようなのだ―。猫の「深い心」を探る、講談社ノンフィクション賞受賞第一作。

目次

第1章 原発事故後の猫たち
第2章 セラピーアニマルとしての猫
第3章 認知症の人たちのセラピー
第4章 障害のある人たちのセラピー
第5章 精神疾患の人たちのセラピー
第6章 猫はなぜ人を癒やせるのか
第7章 すべての猫はセラピストだ

著者等紹介

眞並恭介[シンナミキョウスケ]
ノンフィクション作家。1951年、大阪府茨木市生まれ。北海道大学文学部卒業。出版社、編集プロダクション勤務を経て、1992年にライブストーン株式会社を設立、代表取締役に。主に医学・医療分野の雑誌・書籍の編集・出版に従事。2002~2014年、毎日新聞大阪本社特約記者。『牛と土 福島、3.11その後。』(集英社)で第37回講談社ノンフィクション賞と第58回日本ジャーナリスト会議賞(JCJ賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

82
猫は癒しではなく治療だ、認知症、統合失調症、知的障害などを抱えた人に寄り添うセラピーーキャットヒメ、猫と触れ合う事によって言葉を発したり、目が輝く。原発事故後シェルターで飼い主を待つ動物だち、街に取り残されて彷徨う動物の話は胸が痛む、人間である事が心底嫌になる。ここに出てくるペットと一緒に過ごすことができる老人ホームがもっと増えればいいと思う。2017/06/09

7a

7
重度の認知症や知的障害、統合失調症などを抱える患者のもとへ通うセラピーキャットひめ。表紙のひめちゃんは耳が寝ていて緊張気味。でもいざ病院に入れば自分を必要としている人を見分けて膝の上で大人しくしているのだから大したものだと思う。自分に害を加えようとする人に牙をむく犬、敵意を持つ人には近寄らない猫が、突然奇声を上げたり力加減がわからず叩いてしまったりする患者から逃げないのは、感情を理解しているからだと思う。この人は私を傷つけたくてしているわけではないと。尻尾を引っ張られても赤ん坊から離れない猫もまさにそれ。2018/06/07

Humbaba

4
生き物には人を癒やす力がある。なぜなのかを追求することは重要だが、例え判っていない状況であってもそれを有効活用することは悪いことではない。嫌いな人もいるし、喘息等の健康面に問題を与える可能性もあるので全員にとって最適にはならないかもしれないが、使える人にはせっっ曲的に使っていくのは効果的である。2017/04/27

patapon

2
表紙のヒメちゃんの堂々としたプロのセラピストとしての仕事っぷりに感銘を受ける。そしてそれ以上に「逆セラピー」と言われていた臆病で気の弱いセラピードッグに対して癒しを受ける立場の人々が「守ってあげなければ」と気遣うようになった例が印象に残った。以前、「何もできないロボット」が人間の庇護欲を生み出したという内容の本を読んだが、誰かを何かを思いやり労わる気持ちが生まれる時、一つの壁を乗り越えることができているんじゃないかと思う。うまく考えがまとまらないけれど。2020/04/22

gasparl

2
介助が必要な人のケアとして猫がセラピーとして用いられるというお話であるが、飼い猫を不用意に増やしてしまったり野良に過剰な餌やりをしてしまうなど猫に依存してしまうのも孤独な老人であったりメンタル不調の方々がしてしまう事が多い。この本のケースは施設での施行中の話だが、何らかの形で広くこの猫が人に及ぼす不思議な力を生かせる方向になれば、と願う。2017/09/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11449041
  • ご注意事項