愛国とノーサイド―松任谷家と頭山家

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愛国とノーサイド―松任谷家と頭山家

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  • サイズ B6判/ページ数 354p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062196932
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「昭和」という時代を、頭山家の「尊王」精神と松任谷家の「発明」精神という二つのキーワードで読みとく、まったく新しい日本論。戦前最強の思想的家柄・頭山家と戦後最強エンタテイメントの家柄・松任谷家という「ネオ名家」を軸に織りなす決定版戦後史。

「昭和」の主音(キーノート)とは何だったのか。
ユーミンも知らなかった、両家の歴史が明らかになる。

 昭和という時代、面白い出来事、場所、人の近くには決まって「松任谷家」の人々がいた。そして、昭和をつらぬく精神性の基盤には決まって「頭山家」の信念があった。
「松任谷家」の「発明」精神と、「頭山家」の「尊皇」精神ーー。
「昭和」を、この上なく面白くスリリングな時代にした両家のハイブリッドの軌跡を描き出す。
 金を無心し、そのためだけに生きる輩が大半の中、その精神の気高さが光る、松任谷家と頭山家。エスプリで時代を切り拓き、大きな足跡を残した彼らは、群れることをせず、あくまでもインディペンデントでアマチュアだった。
 優雅とは俗から離れてゆとりがあること。
 頭山家と松任谷家は、恍惚と絶望が絶えず交差する現代史の中でさまざまな試練を与えられながらも、確かな目で文化を産み、選び、育ててきた。真に日本人らしくある、といことはどういうことなのか? 「優雅なアマチュア」でい続けることが、これからの日本人にとっての生きる指針になるだろう。

第1章 つぶやき
第2章 愛国の擾乱      
第3章 伝説の秘密クラブ
第4章 未来は霧の中 
第5章 聖地神宮    
第6章 風街ろまん
第7章 左岸と右岸
第8章 たしなみ
第9章 ブルジョアのロック少年たち   
第10章 飯倉片町キャンティ                 
第11章 真っ赤なペディキュア?松任谷國子の時代
第12章 ロックミュージカル『ヘアー』
第13章 私立と都立
第14章 ルーツ
第15章 最後の『ノーサイド』  
第16章 尊皇、一流、アマチュア      
第17章 大隈を殺れ!        
第18章 黒蜥蜴
第19章 近代ゴリラ
第20章 頭山の残滓 
第21章 伊藤野枝と大杉栄
第22章 霊南坂    
第23章 あの頃のまま
第24章 抹殺 
第25章 桜の国
第26章 あの素晴らしい愛をもう一度
第27章 1969年、パリ
第28章 ひこうき雲
第29章 結婚しようよ
第30章 五右衛門風呂
第31章 弟
第32章 恩送り 
第33章 祝福


延江 浩[ノブエ ヒロシ]
著・文・その他

内容説明

「昭和」の主音とは何だったのか?ユーミンも知らなかった両家の歴史がここにある!

目次

つぶやき
愛国の擾乱
伝説の秘密クラブ
未来は霧の中
聖地神宮
風街ろまん
左岸と右岸
たしなみ
ブルジョアのロック少年たち
板倉片町キャンティ〔ほか〕

著者等紹介

延江浩[ノブエヒロシ]
1958年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。TOKYO FMエグゼクティブ・プランナー。小説現代新人賞。アジア太平洋放送連合(ABU)ドキュメンタリー部門グランプリ。ギャラクシー賞大賞。日本放送文化大賞準グランプリ(第1回、第4回)。放送文化基金ラジオ番組賞。JFN大賞、特別賞。文化庁芸術祭ドキュメンタリー部門優秀賞、民間放送連盟教養部門優秀賞。民間放送連盟報道部門優秀賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

37
戦前の大アジア主義のフィクサーたる頭山満。彼の一族と、ユーミンの嫁した松任谷家の数奇な関係。双方の一族の、特に戦後芸能史における群像と相関。リンクする政治の話もほどほどに。若い感性ならば、綺羅星の如き彼らの人生と、生まれた文化に羨望を持っただろうけども、彼らは、下賤な言葉で言えば上級国民の階級であり、彼らの余禄より生まれた瓢箪から駒であると。綺麗なフィルターで見過ぎな人間観察の浅さと、結果の軽視を見るにつけ、同類の人間ならば是非もなし。ただ彼らの生み出した文化の蓄積と延長上にいる自分には好悪しか示せない。2024/10/05

BLACK無糖好き

12
著者はTOKYO FM エグゼクティブプランナー。頭山満の孫が松任谷家に嫁いだ事で、両家の繋がりはあったようだが、著者がプロローグで述べているような、"両家のハイブリッドな軌跡は、時代をこの上なく面白くスリリングにした" というのは些か大袈裟な印象。本書を読み終えても、この作品のコンセプトは一体何だったのかよく分からない。昭和史の幾つかのトピックスを懐メロ的に振り返る試みに過ぎないのでは?。ちょっと近現代史をかじった業界人がこんなの作ってみました、という類のもの。やっちまった感満載の読後感(ーー;)2017/06/25

清水勇

8
戦前の右翼の巨頭(と勘違いしていた)頭山満とユーミンの旦那さんの松任谷正隆氏にどんな関係があるのか興味持って読み進んだ。最初は頭山家、松任谷家各人の思い出を羅列してるだけかなと思っていると、それらがパッチワークのように、一枚の大きな絵 ー 戦前から戦後に続く日本の政治と文化の流れ ー を形作っていることに気づかされた。この本の中では、ユーミンの歌と彼女の生き方が主旋律となって彩りを添えている。彼女と同年代なので、歌謡曲に変わる音楽を作り上げてきた人達の凄さと、その繋がりの面白さに感動した。2017/11/12

紀梨香

7
松任谷家と、姻戚となった頭山家の人々、そして華麗なる人脈。とても興味深かったのですが、ルポタージュかと思えば突然小説風のモノローグになったり、誰の発言なのか確認しないとわからなくなったり、各章のつながりがバラバラだったりと、とにかく読み難かったです。2017/05/20

tekutekukiyo

5
偶々、図書館の本の情報で知った本頭山満とユーミンの旦那さんの松任谷正隆氏の松任谷家との関係があるなんて思っていなかったので手に取りました。内容はニューミュージックの裏面史みたいでまずまずだった 頭山満なんてタイトルに出さない方が沢山の人に読まれる気がする。 もう頭山満なんてだれも知らないかも知れないけどね。2019/10/31

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