十七八より

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062196642
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「捨ておけない才気」「凝りに凝った文体」「小説にしかできないやり方で現実と格闘している」選考委員絶賛の群像新人文学賞受賞作!「捨ておけない才気が感じられた」(辻原登氏)
「凝りに凝った文体が緻密で濃厚な文学的味わいを湛えている」(野崎歓氏)
「小説にしかできないやり方で現実と格闘している」(多和田葉子氏)
「世界が単純になっていく中で、『十七八より』はもっとも複雑に書かれている。文学にいま必要なものがここにある」(高橋源一郎氏)
・・など選考委員から絶賛された新人による、第58回群像新人文学賞受賞作。ペダントリーとシニカルなユーモア、豊饒な言葉の魅力にみちた注目作。

乗代 雄介[ノリシロ ユウスケ]
著・文・その他

内容説明

少女が過ごす初夏の1ヵ月を凝縮された文体と趣向をめぐらせて描く、注目の新鋭デビュー作。第58回群像新人文学賞受賞作。

著者等紹介

乗代雄介[ノリシロユウスケ]
1986年、北海道生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年、『十七八より』にて第58回群像新人文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

94
☆5.0? 第58回群像新人文学賞を受賞の乗代雄介氏のデビュー作。なんだかまだ固い。2021/06/05

クリママ

63
小難しくて回りくどい文章をよく読んでみれば、リビングでだらしなくテレビを見ている父親と弟の描写。かつての自分を少女と言い、高校生の頃を書き連ねる。家庭や先生、好意を寄せられた男子生徒とのかかわり、そして、○○ちゃんと呼ぶ叔母とのこと。少しひねた女子高生ならそんなふうに心の内を捏ねくりまわすかもしれない。その後に亡くなった叔母が彼女には最も大切な人なのか。本文から逸れた大学病院で文句を言う老婦人が印象に残る。表紙の不思議な踊り子のように、力の入った文章の陰に隠れたこの作品の意図、その良さに気づけなかった。2021/11/15

メタボン

40
☆ 群像の新人賞ということで期待して読んだが、意味不明としか言いようがない。その独特な文体には魅かれる一面もあるが、あざとさしか感じられない。群像には豊饒な物語を求めたい。ただ乗代雄介という才能を見出した群像新人賞選考委員はたいしたものだと感心。そのおかげで「本物の読書家」が世に出たのだから。2020/07/12

いっち

33
200ページ足らずの短い作品だが、読み進めるのが辛かった。再読なのに。断片的に語られる内容が難解。難しい言葉が乱立しているわけではない。何を言いたいのかが、よくわからないのだ。主人公は17、8歳の女子高生で、回想形式で語られる。母親や叔母との会話が、「こんな会話が本当に存在するのだろうか」と思うほど難しく、ひねくれている。かといって、途中で読むのをやめさせない文章力。巻末の新人賞の選評が拍車をかける。選考委員に絶賛される作品なのだから、途中で挫折するのは負けな気がして。とはいえやっぱり難しいので再読必須。2021/02/18

Akihiko @ VL

28
乗代雄介さん初読。群像新人文学賞受賞作。単純で普遍的な世界を少々妄想癖のある女の子の視点で描いた物語。選考委員の意見通り、語彙の広さには確かに捨て置けない才気を感じたが何しろ読みにくい。ような、例えば、それこそ、などから始まる比喩表現が過剰に用いられていて物語よりもむしろ言葉遊びに重点が置かれている気がした。純文学を好む人にはともかくとして、エンタメ志向の読者にはめっぽう受けが悪い作品と言える。途中挫折こそしなかったものの、割と早い段階で自分が一体何を読んでいるのかわからなくなってしまった。2016/01/27

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