映画時評〈2012‐2014〉

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  • サイズ B6判/ページ数 359p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062196291
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

映画批評の第一人者による時評・評論・対談集。『映画時評』第2弾!『群像』の人気連載完結!3年間の映画シーンの全てがここに。映画の歴史にはそれが存在していることを祝福するしかない作品が存在する──映画批評の第一人者による時評・評論・対談集、『映画時評』第2弾!
『群像』の人気連載完結!この1冊で2012年から2014年、3年間の映画シーンの全てがわかる。


『無言歌』『果てなき路』『J・エドガー』『戦火の馬』『三重スパイ』 『ファウスト』『愛の残像』『イニスフリー』『Virginia/ヴァージニア』『ダークナイト・ライジング』『アウトレイジ ビヨンド』『カリフォルニア・ドールズ』『秋のソナタ』『Playback』『ムーンライズ・キングダム』『ホーリー・モーターズ』『ジャンゴ 繋がれざる者』『三姉妹─雲南の子』『リアル─完全なる首長竜の日─』『熱波』『アイス』『ポルトガル、ここに誕生すーーギマランイス歴史地区』『眠れる美女』『女っ気なし』『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』『スティーラーズ』『ニシノユキヒコの恋と冒険』『イヌミチ』『セインツーー約束の果て』『罪の手ざわり』
『グランド・ブダペスト・ホテル』『収容病棟』『ドライブイン蒲生』『静かなる男』『やさしい人』『さらば。愛の言葉よ 3D』

蓮實 重彦[ハスミ シゲヒコ]
著・文・その他

内容説明

「映画を見ることが贅沢な体験であることを、二十一世紀の人類はなお記憶しているだろうか?」映画批評の巨星は3年間の映画シーンをどう見たか。三浦哲哉氏、阿部和重氏、青山真治氏、伊藤洋司氏との対談も収録。

目次

1 映画時評2012‐2014(撮ることの好きな映画作家だけに可能な卓越した編集の呼吸を、満喫しようではないか―王兵監督『無言歌』;「事件」の真相への意志は、このフィクションに不幸な色調しかもたらすことがない―モンテ・ヘルマン監督『果てなき路』;「アメリカ映画」以後の時代が、いよいよ始まろうとしているのだろうか―クリント・イーストウッド監督『J・エドガー』 ほか)
2 「映画時評」の余白に(エレニの真の帰郷は、アンゲロプロスの不慮の死によって語られずに終わってしまった;賈樟柯監督インタヴュー 新作『罪の手ざわり』の公開にあたって;とんでもないゴダール ほか)
3 「映画時評」を超えて(テキサスの謎―ウェス・アンダーソンのサスペンス性をめぐって―三浦哲哉氏との対談;社会撹乱者としてのゴダール『さらば、愛の言葉よ 3D』をめぐって―阿部和重氏との対談;映画三狂人、アメリカ映画を大いに語る―青山真治監督、阿部和重氏との鼎談 ほか)

著者等紹介

蓮實重彦[ハスミシゲヒコ]
1936年東京生まれ。フランス文学者、映画批評家。東京大学仏文学科卒業、パリ大学にて博士号取得。東京大学教授を経て、東京大学第26代総長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

garth

18
最後の映画時評集。まあとうに現役感はなくなっていたので、それほど喪失感はない。悪口だけは圧倒的に現役だが。「クリストファー・ノーラン監督による「バットマン」三部作の完結編に、人はいったい何を期待すればよいのか……この監督は、あくまで「着想」で勝負する人であり、その「着想」の視覚化となると、それをショットの連鎖として提示する彼の「演出」は必ずしも高度なものとはいいがたい」2015/07/18

ピク

5
80歳を迎えて「時評」連載からは引退したハスミン最後の映画時評集。しかし「未だに映画界で重要な人物が自分より年上ばかり」というのは色々と恐ろしい叱咤だ。その一方でアメリカはテキサス出身の若手ウェイン・クラマーを絶賛してる辺り、衰えちゃいないぜアピールもビンビン。何かとても難しい話をしているのに「映画は1ショットでそこまで差が出るものなのか」とよくわからないなりに毎回刺激を受けるこの人の映画評大好きでした。また違うスタイルでお目にかかるとは思いますが、ひとまずお疲れ様です。2016/03/03

パロンヌ

5
 観ていない作品のほうが圧倒的に多いので、ちょっと流し読み程度にしておく。『眠れる美女』『スティーラーズ』『アイス』が観たくなった。バザンやドゥルーズを批判するとき、明らかに熱い。2015/09/24

遊星

4
『ショットは何か』が面白かったので、積読となっていた本書を引っ張り出して読む。たまたま2012-2014年の頃は自分もけっこう映画を見ていた時期だったので、取り上げられている作品はほとんど見ていた。内容はいつもの蓮實重彦でありブレもなくむしろ安心感すら感じる。後半の対談は少々退屈。昔なら「まだタクシードライバーけなしてんのか、くたばれ蓮実」と言っていたところだが、高齢で時評は引退とあり、そうか蓮實重彦ももうそんな歳かと思うと感慨深く、変わらずお元気でいて欲しいと願わずにはいられないのだった。2022/07/01

踊る猫

1
もうこれで「映画時評」は読めないのかと残念に思う反面、蓮實氏の体調その他を考えればむしろ良くここまで続いたものだと驚かざるを得ないこともまた確かなのだった。実に贅沢な書物を自分は読んでいるのだな、という気持ちにさせられた。本書はもちろん「映画時評」も面白いが、対談・鼎談がスリリングだ。書き言葉特有の「蓮實節」が薄れているからでもあるし、私の辛うじて観ている映画について(デヴィッド・フィンチャー『ゴーン・ガール』等など)触れられているところからも来るのだろう。本書を手にこれまで観ていない映画をじっくり観たい2016/01/11

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