世界の果てのこどもたち

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062195393
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

あの戦争は、誰のためのものだったのだろうか。戦時中に満洲で出会った三人の女の子。『きみはいい子』著者の、新たな代表作。戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子(ミジャ)と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、珠子は中国戦争孤児になってしまう。美子は日本で差別を受け、茉莉は横浜の空襲で家族を失い、三人は別々の人生を歩むことになった。
あの戦争は、誰のためのものだったのだろうか。
『きみはいい子』『わたしをみつけて』で多くの読者に感動を与えた著者が、二十年以上も暖めてきた、新たな代表作。

中脇 初枝[ナカワキ ハツエ]
著・文・その他

内容説明

戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は三人を引きはなす。戦後の日本と中国で、三人は別々の人生を歩むことになった。戦時中の満洲で出会った、三人の物語。

著者等紹介

中脇初枝[ナカワキハツエ]
1974年徳島県生まれ、高知県育ち。高校在学中に『魚のように』で坊っちゃん文学賞を受賞し、17歳でデビュー。2012年『きみはいい子』で第28回坪田譲治文学賞を受賞、第1回静岡書店大賞第1位、第10回本屋大賞第4位。2014年『わたしをみつけて』で第27回山本周五郎賞候補(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

573
2016年本屋大賞第3位。 戦時中の満州を舞台に三人の女性の人生を 描く。この時代の本を読むと何故か土地の 光景が目に浮かぶのは何故なのだろうか.. 中国残留孤児・在日朝鮮人等 重いテーマを 女性たちの成長とともに描く。自分の宿命を 受け入れ、ひたむきに生きようとする 珠子・美子・茉莉の生き様は 昭和初期の先人たちの矜持なのかもしれない。 最後はほんのり 心が和む終わり方だった。2016/06/18

風眠

442
私は無知だった。なぜ中国に残され残留孤児になったのか、なぜ祖国に帰れず在日朝鮮人として差別される事になったのか、戦災孤児がどうやって生き延びてきたのか。この物語の珠子(美珠)、美子(ミジャ)、茉莉は、ひとつの例なのかもしれない。現実にはもっと、どうにもならなかった数々の経緯があったのだろう。戦時中の満州で、ひとつのおむすびを分け合って食べた少女達は、その記憶を支えに戦後を生き延びた。国を越え、時を越え、再会し笑い合う。あの戦争が無ければ・・・とは言わない。けれど、当たり前に笑い合える平和を願ってやまない。2015/07/21

starbro

430
「きみはいい子」に続いて中脇初枝の二作目を読みました。著者の世代からすると祖母からの見聞きでしょうかそれとも昨今の安保法制に反発して書かれたのでしょうか?終戦記念日も近づいている中、戦争の是非を考えさせる佳作です。好戦的な安倍総理にも是非読ませたい1冊です。2015/07/24

takaC

349
著者はきっとだいぶ苛烈な戦争体験をしたに違いないなどと思いながら読み切ったが、奥付け見てから中脇さんは自分より若い人だったと思い出した。巻末に紹介されていた参考文献だけでも30冊弱あったけど、下調べはきっと随分と大変だったんだろうなあ。頭が下がります。2016/08/25

文庫フリーク@灯れ松明の火

317
昭和19年・戦前の満洲の地で激しい雨での増水に、降り籠められた寺の中、たった一つのおむすびを分け合って食べた幼い少女3人。「いくらみじめで不幸な目に遭ってもね、享けた優しさがあれば、それを覚えていれば、その優しさを頼りに生きていけるのね。それでその優しさを人に贈ることもできる」戦中・戦後の激変する時代に翻弄されながらも懸命に生きる珠子・茉莉・美子。以前勤務していた認知症高齢者のグループホームに、満洲での暮らしを楽しい思い出として話す女性がいらっしゃった。大工さんだった旦那さんが気軽に修理など引き受けた→続2016/04/18

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