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鴨居玲 死を見つめる男

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  • サイズ A5判/ページ数 208p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784062195065
  • NDC分類 723.1
  • Cコード C0071

出版社内容情報

没後30年、現代の若者に共感を呼ぶ、作品に秘められた真実!生き様もファッションも、昭和を破天荒に生きた画家の知られざる姿とは30年前に鬼籍の人となった画家、鴨居玲。そのデビューから死までの素顔を知り尽くす画商が、作品はもちろん、その裏に秘められた生き様、苦悩まで、すべてを語りつくす一冊です。恋人が撮った写真、直筆の手紙、描きなぐりのデッサン……昭和の破天荒な画家・鴨居玲の「生きた証」。

長谷川 智恵子[ハセガワ チエコ]
著・文・その他

内容説明

明と暗、歓喜と苦悩。恋人が撮った写真、直筆の手紙、描きなぐりのデッサン…57年間の「生きた証」。作品だけでは知りえない、鴨居の生き様を追う物語。

目次

1章 鴨居を育てたもの(出生は謎;酒豪の父;美貌の母 ほか)
2章 画壇へ登場(画家としてのスタート;受賞と決心;富山栄美子との出会い ほか)
3章 海外へ(スペインへ;バルデペーニャスの村で;トレドから再びマドリッドへ ほか)
4章 日本に戻って(裸婦に挑戦;金沢の街で;金沢の仲間たち)
5章 死の影(「自画像」1982;「1982年 私」「最後の晩餐」 ほか)
6章 鴨居の生き方(二晩三日の茶番劇「マッチはつけるな」;弟子は取らない;無類の引越し好き;同人と群れることを好まない ほか)
7章 手紙(鴨居の手紙;追悼の言葉)

著者等紹介

長谷川智恵子[ハセガワチエコ]
株式会社日動画廊代表取締役副社長。1944年、東京都に生まれる。結婚のため、聖心女子大学を中退。フランス政府より、1979年アール・エ・レトュル・シュヴァリエ勲章、1995年レジオン・ドヌール・シュヴァリエ勲章を受章。1994年から2008年まで日本洋画商協同組合理事長を務める。2009年にはレジオン・ドヌールのオフィシエ勲章を受章。2015年より茨城県教育委員会委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

66
自殺未遂を繰り返した末に、57歳で逝ってしまった洋画家・鴨居玲(1928-1985年)の思い出を記している。著者は鴨居の初個展を行った日動画廊の画商で友人の長谷川智恵子さん。鴨居の描いた「静止した刻」「蛾」「夢候よ」の暗い色調の作品から想像するような、画家の表現世界の話はあまり出てこない。これは画家の評伝でもないし、メモリアルとして綴った私家版のような本。2016/05/01

ハイランド

65
日本人離れした容姿と長身。話が面白く陽気で酒好きで、見栄っ張りで淋しがり屋でシャイで女にもてる。現実にいたら腹が立ちそうな男は、死に捉われていた。瞳の無い人物の数々は、姿を変えた自画像であるのか。昨年、東京ステーションギャラリーで観た個展で、彼の描く濃密な世界に心を奪われてしまった。自殺未遂を繰り返し、ついに57歳で自ら命を絶った画家の生涯を、画家としての彼を育てたと言ってよい日動画廊の副社長、長谷川智恵子が描く。強烈な存在感を見せる鴨居の写真が多いのも嬉しい。画家の創作の一端に触れることのできる良作。2016/09/13

harass

58
57歳で自死した画家と付き合いのあった画商が語る。日本人離れした体格と風貌の画家はシャイで遅めの41歳のデビューから、彼のスペイン、パリ、神戸の生活が描かれる。桐野夏生の小説の表紙などで気になっていた画家の思い出。2017/08/05

Mingus

7
この画家を知ったのは本当につい最近で。引きずり込まれる感覚。心を掴み揺さぶる思いをしたのは数年前に観たポロック以来か。この画家、深く暗鬱な作風とは裏腹に、整った顔立ちで且つ、背が高くお洒落。酒もよく飲んでとても明るく、自殺未遂も繰り返して…ここまで書いたら誰もが、あれ、太宰じゃん?笑 って思うだろう。まさにそう、個人的に文学的な位置づけなら、太宰になってしまう笑自虐的で素直すぎて憎めないんだよな。でもこの静かな暗さが、心地よいってもので。本作を読むと本当に魅力的な人間であったのだろうと、思ってしまう。2015/06/17

かー

5
この本は最初「鴨井玲はうちの会社が育てた」という強烈な自負が鼻についた。でも友人たちが「普段はとても明るい人」「狂言自殺を繰り返していた」「最期も狂言自殺に失敗して死んでしまったんだろう」「死んでやっとほっとしたような顔をしていた」みたいな証言をしていて、そのあたりを読めたのは良かった。 あの時代の高等遊民の生活を覗けるのも貴重。2016/06/11

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