出版社内容情報
早稲田大学を出ても、これが日本の現実だ――。会社をやめても、どれもブラック企業。え? 俺が悪かったの? 早稲田大学を卒業した23歳の僕には、それなりの未来が拓けているはずだった。でも、「それなり」などありはしない。32歳になるまで、僕が入社して、そしてクビになった3つの会社は、すべてが「ブラック企業」だった。
システムエンジニア(SE)、先物取引、業界新聞……これがブラック企業の実態だ。
この10年間、この国では何が起こってきたか? ブラック企業をやめ、ライターとなった著者が赤裸々に明かす、前代未聞のノンフィクション。
はじめに
■第一章 望まれぬ採用――早大卒業、SE会社へ
就職が決まらないまま迎えた卒業式/ハローワークの模擬面接/学歴が高すぎる/六本木ジョブパーク/合同就職面接会/SE企業の筆記試験/社長室だけ豪華だった/「ここで精神をたたき直せば、入社させるかもしれないよ」/ソニーの会議室での研修/「何様のつもりなんだ」/プログラミング言語を独習せよ/入社一日目は「挨拶の練習」/ダメだったらさよならだ/残業代は出ないが……/社長の説教と部長の嫌味/正社員の身分を手に入れるために/自分は何をやっているのだろうか/夏休みはない/クビの予感/「君はこれ以上伸びる見込みがない」/自己都合退職
■第二章 怒鳴られる日々――FX投資会社への転職
どこにも採用が決まらない!/リクルートスーツ/不採用の理由は「雪だから」/君らが新卒第一号や/中学生も解けそうな筆記試験/何の仕事かはわからない/目をぎらつかせる人事担当者/出身大学を言え/「コンプレックスを抱えた人間が向いている」/入社式/ヤンキー系の課長/日経新聞とFX/電話勧誘営業のスタート/何様のつもりなんだ/終業後のミーティングで「人格に問題がある」/新人歓迎会/「アポもとれない奴は人間じゃない。死ね」/電話帳を使った無差別営業/昼休みだけが息抜き/為替営業の実態/ひたすら電話/叱責といじめ/残業手当はなく、歩合だけ/見込み客の家を訪問/話術がすべて/母へのプレゼント/上司は「クズ左翼。産経読めよ」と/遅刻の罰ゲーム/起き上がれない/「鞄を昼休みに持ち出すな」/必死で勉強したのに/病院に行く/会社で正座させられる/この会社は詐欺だ/退職届を出して
■第三章 大人のいじめ――業界紙記者になる
転職エージェントへの登録/業界紙の筆記試験/初任給は二十二万円/物流企業からもらう「賛助金」/労働基準法は守るつもりのようだ/懇親会で「きょうは無礼講だ」/解雇された社員がいる/「ファイル名に日付をいれるな」/録音もしない座談会/知るか」「ゴミくず」/マニュアルは古い手書きのプリント/人間砂漠のような会社/新聞を購読しない記者たち/社長の激怒/「この新聞は、オナニー新聞なんだ」/企画会議の欠席/隣の同僚は、先に辞めた/「作文を書いてもらおうか」/上司は「宗教ジャーナリスト」になった
おわりに
小林 拓矢[コバヤシ タクヤ]
著・文・その他
内容説明
一流大学を出ても、これが日本の現実だ―。会社をやめても、どれもブラック企業。『自動車絶望工場』を超えた傑作「私」ノンフィクション!SE(システムエンジニア)、FX投資会社、業界紙…10年間、この国では何が起こってきたか?働き方を根底から考え直させる衝撃ルポ。
目次
第1章 望まれぬ採用―早大卒業、SE会社へ(就職が決まらないまま迎えた卒業式;ハローワークの模擬面接;学歴が高すぎる ほか)
第2章 怒鳴られる日々―FX投資会社への転職(どこにも採用が決まらない!;リクルートスーツ;不採用の理由は「雪を見ていたから」 ほか)
第3章 大人のいじめ―業界紙記者になる(転職エージェントへの登録;業界紙の筆記試験;「使えるかどうか試してやる」 ほか)
著者等紹介
小林拓矢[コバヤシタクヤ]
1979年、山梨県甲府市生まれ。早稲田大学教育学部社会科社会科学専修卒業。大学卒業後、三つの企業勤務を経て、現在はフリーライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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